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ライオン丸の間違いだらけのSEO

第5回 ページランクの通説と真相(後編)~グーグルとスパマーのイタチごっこ


何のための見えないページランク?

 さて、なぜ見えるページランクと見えないページランクというように、グーグルは二重帳簿にしたのだろうか?

 前編で解説したものより、もっと詳しいページランクの計算式は広く知れ渡っていて、これに「アンカーテキストマッチ」を組み込むと、狙ったキーワードの順位アップの可能性が非常に高まる。グーグルは、検索結果のノイズとなるスパムや、過剰なSEOを非常に嫌っているので、見えないページランクは、スパマーの活動を制限するためのものに違いないと私は考えている。これによって、ページランクが高いページからリンクを張ってみても、リアルタイムでページランクを知ることができないので、確証が持てなくなる。しかし、これだけではアンチスパムは不十分である。

見えるリンク元と見えないリンク元

 ページランクよりも順位アップの即効性が期待できるのは、「アンカーテキストマッチ」をしこたま仕込むことである。これは、キーワードを含むテキストのリンクをたくさんのページで準備して、SEO対象ページに集中させることである。この過剰SEOを不完全にするために、グーグルはある時からリンク元のインデックスを見せないようにした。ここでも、見えるリンク元と見えないリンク元があるのである。

 しかも、このリンク元はページランクよりも複雑である。例えば「link:ページURI」という検索式で、そのページのリンク元のインデックスを一覧することができる。ところが、これが、3ヶ月ほど前のスナップショットであり、しかも一部分だけなのである。つまり、見えるリンク元は常に古くかつ部分的なものに過ぎないことになる。
 SEOとしてのリンクは、リンク元がインデックスされていることを前提とする。リンク元がインデックスされていなければ、SEOにはならない。アンカーテキストマッチは成立しないのである。
 グーグルは、このようにリンク元のデータを、古いものでかつ部分だけ見せるという手法を採ることによって、スパマーの活動を著しく制限できたことになる。今や、勘や行き当たりばったりでSEOをやるしかなくなった、といえるかもしれない。キーワード検索の結果として順位は出てくるのだが、SEOのバックグラウンドをリアルタイムで確認することができなくなったのである。

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ツールバーのページランクはお遊び

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アルゴリズム(アルゴリズム)

本名:石崎和男 株式会社アルゴリズム 代表取締役。福岡商工会議所、府中商工会議所(広島県)、法人会員。独自の研究と実験や検証を元にした検索エンジン対策を確立し、テンプレート販売やランクアップ・サポートなどのSEO事業、およびウェブマーケティングを展開している。運営しているSEO塾の塾生は延べ数千人、セミナー受講者も800名...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/09/20 13:11 https://markezine.jp/article/detail/207

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