インターネットにおける広告予算の増加
電通総研のデータ【注1】によれば今後5年間でインターネット広告における広告予算は2倍以上になると予想される。新商品のプロモーションの際には、テレビコマーシャルなどと連動した「○○で検索」「続きはWebで」といったフレーズでWebへ誘導する手法もよく目にするようになってきている。このように、多くの企業がインターネットにおけるプロモーションの重要性を意識していると同時に、プロモーションの一環として、SEOやリスティング広告を有効活用するケースも増えてきている。
新商品などのプロモーションや、商品の購買やサービスの告知においては、直接的な利益を生むことが多いため、企業側からすると比較的SEOやネット広告に対して予算を確保しやすいことが多い。投じた予算に対して判りやすくなんらかの数値で費用対効果を追うことができるので、予算投下し易いと言えるだろう。
【注1】電通総研発表 2007年~2011年のインターネット広告費に関する試算
「○○で検索」プロモーションの流れ
ここで改めて「○○で検索」のようなプロモーションは、実際どのような形でユーザに届くのだろうか?考えてみよう。
「○○で検索」とテレビCMの最後に表示される
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実際に検索エンジンで、「○○」と検索を行う
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検索結果の上位に、企業のプロモーションページが表示される。
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企業プロモーションページへ誘導し認知する
大体は、上記のような流れになることが多い。この場合、必要条件になってくるのは、「○○」で検索した際に、意図したプロモーションページへのリンクが検索結果画面において上位表示されることである。
ユーザが企業のプロモーションページより先に目にする検索結果で表示される内容が非常に重要であり、検索結果の上位に意図しないページ(例:自社以外のページなど)が表示されてはプロモーションとして成立しないというのは誰でも容易に想像できることであろう。
誤解を恐れずに言うと、
意図するページ=企業にとってポジティブな情報
意図しないページ=企業にとってネガティブな情報
と考えることができる。もちろん、検索結果から恣意的にネガティブな情報を排除しようと考えたり、クチコミのコントロールをすべきではないのは当然であるが、自社のサービスや製品に対し好意的な意見がインターネット上で広まっていくことが理想の姿であろう。