アドビは11月28日、米国のホリデーシーズン序盤戦のオンラインでの売上についてのレポートを発表した。11月1日~28日の間にオンラインで使われた金額は、前年比14%増の320億ドル。うち、感謝祭(11月の第4木曜日)は13億3000万ドル、ブラックフライデー(感謝祭翌日の金曜日)は24億ドルと過去最高を記録した。
売上の増加は、実店舗とオンラインを組み合わせたbrick & clickの小売業者が牽引し、これらの小売業者は30%近い成長を見せた。オンライン売上のコンバージョンも向上しており、ショッピングカードで完了したサイト訪問は3.2%で、前年の3.14%を上回った。平均注文価格(average order value:AOV)は、感謝祭が149ドル、ブラックフライデーが142ドル。オンラインで注文し店舗で受け取ることを選択した人の数は感謝祭の標準の45%を上回った。
モバイルも躍進し、感謝祭の売上に占める割合は前年比8%増の29パーセント。ブラックフライデーでは3%増の27%。スマ―トフォンのシェアは13%に上がり、前年の7%のほぼ2倍となった。一方、タブレットは14%から16%に増加。OS別にみると、iOSが79%、Androidは21%と前者が圧倒した。
また、ソーシャルネットワークから直接生まれた売上の平均注文価格は、Facebookが1位で114.45ドル。Pinterestは93.20ドル、Twitterが90.74ドルで、Pinterestは16%と最大の成長を見せた。また、ソーシャルメディアのサイトを直接経由した購入額は全体の2%に当たる7460万ドルで、前年と変わっていない。
アドビの調査は、4500の小売ウェブサイトへの3億5000万以上の訪問の匿名データを収集して行われた。アドビはこれらのデータをもとに予測モデルを構築し、平均割引率、売上全体に占めるモバイルの割合など3年連続で的中させたとコメントしている(上のグラフに示された予測値と実際のデータの剥離の少なさに注目)。
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