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“相似形”で考えよう!マーケティング脳を鍛える10のレッスン

人はなぜモノを買うのか?─レッスン10


ここまで、マーケティング脳を鍛える話題をいくつか扱ってきましたので、今一度、復習をしてみましょう。そして、せっかく脳のストレッチを行いますから、もう少しだけ鍛えてみたいと思います。今回のテーマは、「人がモノを買うということがどういうことなのかを消費者目線で考える」です。

マーケティング脳“セルフ・チェック”

 おかげさまで、この連載も10回を数えました。これを機会に、一度ご自身のマーケティング脳の活性化をセルフ・チェックしてみるとともに、ご自身のマーケティング活動を見直してみる機会にしてください。

 レッスン1では、マーケティング活動を孫悟空の旅に例えて、ゴールの大切さをお伝えしました。マーケティングという長旅だからこそ、ゴールの意識を強く持ち、そのために何をやらなくてはならないかを鮮明にしていきましょう、というお話でした。

 レッスン2レッスン3では、事業者本位で規定するバトル・ルール、消費者本位で規定するバトル・フィールド、そして必殺技をキーワードに、戦うルールを自分で自由に設定して、自分に有利な土俵を見つけて戦うやり方のお話をし、さらにポジショニングについて考えました。戦いの攻撃と守備の観点から、差別化点、同化点について想いをめぐらせ、さらには、購入される瞬間をイメージすることで仮想の棚を意識的に作り出すことで、ポジショニングをより実践的なものへと磨きこんでいきます。このあたりが、マーケティングの面白さでもあり、醍醐味でもあると考えます。

 レッスン456は、戦略づくりを扱いました。その第一歩として、まず戦況判断をするわけですが、Zoom-Inの基本スタンスで、360度マクロ環境分析、そして市場環境分析へと徐々に倍率を上げて、本質へとアプローチしていきました。マーケティングの教科書でもお馴染みのSWOTのハコへさらに楔を打ち込んで、戦略づくりのアイディアとなるインスピレーションを沸き立たせる作業を、戦略づくりの前に行い、アイディアの畑をしっかりと耕しました。

 そして、いよいよ戦略づくりへと入ったわけですが、目的という単純かつ非常に重要な概念を設定した後、戦略方程式という公式を用いて、その目的をターゲットと意図する行動とに分解して戦略の骨格を構築することをいたしました。そのときの手法として、イタコの術なる極意を紹介しました。戦略のまとめとして、レッスン7では、マーケティング戦略とコミュニケーション戦略とを分けて考えることのお話をいたしました。

 レッスン8ではブランド・ビジョンを、“らしさ”ストーリーという言葉を使って、夢の設計書としてどのように築き上げるのかということを考えました。レッスン9ではお客様目線のスタンスを忘れずに、事実と意志とを切り分けて考え、過去から現在、そして未来へと、ブランドが紡ぎ出す一本の糸を考える大切さをお伝えしました。

 ただ竹刀を振り回して、闇雲に戦っても、剣道の試合では勝つことは難しいでしょう。試合で勝ち進む選手になるためには、しっかりと自分自身のゴールを見据え、ルールに従って、その上で苦手技を克服し、得意技を磨き上げ、鍛錬していくことが重要です。マーケティング活動も、競合との戦いである以上、同じように考えることができるわけです。マーケティング脳の鍛錬は続きます。

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この記事の著者

東急エージェンシー 神通 靖彦(ジンヅウヤスヒコ)

理系出身のマーケティング・プランナーを目指し、総合広告会社(株)東急エージェンシー入社。マーケティング局、デジタルマーケティング局などを経て、現在、ナレッジセンター所属。広告主と一緒にマーケティング、戦略、ブランド議論などを効果的に行う新しいカタチを開発・提供中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/11/21 12:51 https://markezine.jp/article/detail/2157

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