今回販売を開始した「楽天スマートペイIC・磁気対応カードリーダー」(7,980円)は、ICカードとPIN入力による本人確認でスマートフォン決済ができる。店側がスマートフォンを決済端末として使用する際、ICチップの付いたクレジットカード、デビットカード、プリペイドカードをPINパッドを備えたカードリーダー(写真)に挿入。認証は、Visaのルールに則り、サインではなく4桁の暗証番号を打ち込むことで完了する。
Visaは、偽造詐欺によるカード不正利用の削減を目指して、ICカード取引の国際標準規格(EMV)の日本市場での展開を推進している。「EMV」は、EuroPay(ユーロペイ)、MasterCard(マスターカード)、Visa(ビザ)の3社の頭文字をとったもので、3社が1994年に取り決めたICカードの国際標準規格。
Visaは2015年10月、IC化対応を行っていない会社に対して、ライアビリティー(債務責任)を課すという「グローバルEMVライアビリテイシフトルール」の適用を、日本国内取引および全世界で予定している。これは、磁気ストライプ読み取り端末でICカードの偽造カードによる磁気取引が発生した場合、発生した不正被害損失については、原則としてカード発行業務を担うイシュアが、加盟店業務を担うアクワイアラに対して責任を問うことが可能になる。そのためIC端末を設置している加盟店は、偽造カードによる磁気取引を起因としたライアビリティーが発生した場合、アクワイアラによって保護される。
楽天は今回の端末提供開始と同時に、日本瓦斯が「楽天スマートペイ IC・磁気対応カードリーダー」を、ニチガス営業全社員のスマートフォンに導入することで合意したと発表している。
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