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イベントレポート

日本最強のデジタルマーケテイング集団を目指す、ビズリーチのインハウス組織構築の知見と歴史

ビズリーチのインハウスマーケティング組織構築の歴史

 では、「マーケター」「デザイナー」「エンジニア」「オペレーター」の大きく4つのチームから構成されるビズリーチのマーケティング部の体制ができあがるまでの経緯を、前期・中期・後期の3つのフェーズに分けてみていこう。

初期(2010~2012年)

 サービスを立ち上げた当初は、人のリソースも予算もなかった。当時の大きな課題は、最小の力で効率的に集客をすること。しかしながら、アライアンスの強化やメールマーケティングなどの運用以外の施策に関しては、ほとんど取り組めていなかったという。

 「GDNやYDN、そしてサーチは当時からレッドオーシャンで、まともに戦ってもそこでは競合に勝てないと思いました。なのでFacebookやLinkedInといったブルーオーシャンの媒体を開拓していきました。特に当時のFacebookは、ほとんどの企業がまだ出稿しておらず、CPCも今の6分の1程度でした。ブルーオーシャンの媒体をみつけるのは、初期の戦い方としては取るべき戦略でしょう」

中期(2012~2013年)

 中期に入ってきた段階で、少しづつSEM以外のマーケティング施策を強化し、事業の多角化に取り組み始めた。「本格的にマーケティングの採用を強化していったのがこの時期」と青山氏は当時を振り返る。新しい施策に挑戦するために、即戦力の人員を採用し、またオペレーターを増員。またSEM業務の効率化をはかり、仕事の幅を広げていった。

後期(2013~2014年)

 展開するサービスの規模が拡大し、同時にサービスの数も増え、より最先端の取り組みに挑戦をしていくフェーズに。「サービスの拡大・増加に耐えうる組織つくる」「新しいチャレンジができる環境を整える」という大きく2つの課題に向き合っていた。そして、オペレーションセンターを立ち上げや、若手の育成やインターンの採用に取り組んていったのもこの時期だった。

 「多くのマーケターが向き合っている課題だと思いますが、CPAを守りながら、新しい施策に挑戦していくことは簡単ではありません。数値に繋がりにくい施策を行うことは社内理解も得ずらいでしょう。弊社としては、未来への投資(R&D)として、新たな施策に挑戦するためのマーケティングの予算を確保することでこの問題を乗り越えてきました」

 また、昨今ではエンジニアの力を必要とするマーケティング施策が増えてきている。ビズリーチではこの段階で、エンジニアのリソースをマーケティング部に置き、現在の4つのチームからなる体制が整ったという。

前期:SEMをきちんとやる
中期:即戦力の採用と育成に注力する
後期:自社のデジタルマーケティングの成長にむけて、環境を整えていく

日本最強のデジタルマーケティング集団を目指す

 青山氏は、「ビズリーチは日本最強のデジタルマーケティング集団になることを目指します」と力強く語る。マーケティングが強い会社と言えば、P&GやAmazonなど、様々な企業が想起されるだろう。だからこそ、「ビズリーチはマーケティングが強い」「ビズリーチでマーケティングがやりたい」と言われるような状態を作っていきたいという。「ビズリーチがやっていきたいことは明確です。最先端の取り組みを最速で実行し、そして事業とサービスをグロースさせ続ける集団でありたいです」と青山氏は語り、イベントを締めくくった。

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

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MarkeZine(マーケジン)
2015/01/28 10:00 https://markezine.jp/article/detail/21763

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