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イベントレポート

日本最強のデジタルマーケテイング集団を目指す、ビズリーチのインハウス組織構築の知見と歴史

インハウスと代理店、どちらがいいのか?

 インハウスマーケティングの話になると、しばしば「インハウスと代理店、どちらがいいのか」という二元論になりがちだ。この状況に対して青山氏は、「二元論で話すのはあまり得策とは思いません」と指摘する。

 「インハウスと代理店へのアウトソーシング、それぞれ長所と短所があります。何を成したいのかを軸に、どちらを選択すべきかを考えていくといいと思います。ここで、ヒト・モノ・カネ・情報の4つの軸で考えてみましょう。例えば、代理店には人はいるけれども、インハウスにはリソースが足りません。モノ(使えるツール)に関しては、代理店でもインハウスでもあまり差はないように思います。お金に関しては、代理店にお願いする場合は手数料がかかってくるので、インハウスの方がコストを削減できます。また情報に関しては、一般的にインハウスの場合は外の情報があまり入ってきません」

 ではビズリーチは、このような一般的なインハウスにおける課題をどのように乗り越えてきたのだろうか。人材に関しては育成・採用し、モノに関しては、最新のツールを積極的に導入してきた。お金に関しては、部分的に代理店にアウトソースしつつ、合理的にコストカットをしている。そして情報に関しては、海外事例を収集し、またパートナー企業から代理店や他企業にない情報を得て、一緒に最新事例をつくっていくといった戦略をとっているという。

マーケティングで何を成したいのか。それによってベストな体制は異なる

 インハウス型マーケティングを成功させるにあたっては、前述のヒト・モノ・カネ・情報という4つの軸に加えて、「企業の体制や文化、媒体とのパートナーシップ、採用・育成の仕組み等も大きく影響してきます」と青山氏。

 「結論からいうと、やりたいことによってベストな体制は異なります。例えば代理店にお願いしているリスティングのレポーティングや入稿作業といった運用業務の内製化をしたいのか、またはLPやバナー作成を内製化したいのか、またツールを活用してオペレーションを自動化したいのか、さらにはDMPなどの最先端のデジタルマーケティングツールの自社で使いこなして運用を行いたいのか、取り組みたいことのレベルによって、用意すべき体制や人材は大きく変わってきます」

 ビズリーチののマーケティング部は、「マーケター」「デザイナー」「エンジニア」「オペレーター」の大きく4つのチームから構成されているが、現在の組織のカタチが当初からあったわけではない。サービスの拡大や増加に伴い、そのフェーズに合わせて体制は変化してきたという。

 「今ある課題は何か。将来的に組織をどうしたいのか。マーケティングで何を成したいのか。それらに基づいて考えてみると、自ずと必要な人材ややらなければならないことが見えてきます」

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ビズリーチのインハウスマーケティング組織構築の歴史

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

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MarkeZine(マーケジン)
2015/01/28 10:00 https://markezine.jp/article/detail/21763

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