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コンテンツマーケティングの現場

「誰に対して何を提供して、どうなってもらうか」シナリオから考えるコンテンツ作成プロセス


誰に対して何を提供して、どうなってもらうか

 さて、このような考え方を一般化すると、コンテンツマーケティングにおいてシナリオを考えるというのは、「誰に対して何を提供して、どうなってもらうか」を考えることだと言えます。

 FIFAワールドカップでソニーが提供したコンテンツに、「History」(過去のワールドカップのアーカイブ動画コンテンツ)がありましたが、これを例に考えてみます。

 「MRC」に対しては、

  1. 誰に=サッカー/ワールドカップのコアファン
  2. 何を提供して=過去のワールドカップのアーカイブ動画
  3. どうなってもらう=ソニーとワールドカップ(の体現する情熱や感動)を結び付けてもらう

 「IC」に対しては、

  1. 誰に=サッカー/ワールドカップのコアファン
  2. 何を提供して=過去のワールドカップのアーカイブ動画のプレミアムコンテンツ
  3. どうなってもらう=ユーザー登録

 というシナリオを考えました。平たい言葉で書き直すと、以下の2つが定義したシナリオとなります。

  • 「MRC」サッカー/ワールドカップのコアファンに、過去のワールドカップのアーカイブ動画を提供することで、ソニーブランドとワールドカップ(の体現する情熱や感動)を結び付けてもらう
  • 「IC」サッカー/ワールドカップのコアファンに、プレミアムコンテンツを訴求することで、ユーザー登録してもらう
History
History

 勘のよい読者であれば、1つ目がブランド活動としてのシナリオで、2つ目がマーケティング活動としてのシナリオであるとすぐにわかるはずです。実際、シナリオを考える場合には、「誰に対して何を提供して、どうなってもらうか」を「MRC」と「IC」の2つの視点で定義していくことが必要となります。

 ここまでの説明で、膨らませたコンテンツアイディアを企業や製品やサービスにつなげていくためには、シナリオが必要で、それは「MRC」と「IC」の2つの視点があるということがわかったと思います。

次のページ
「IC」シナリオの類型化

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この記事の著者

村上 知紀(ムラカミトモノリ)

株式会社フロンテッジ ソリューション本部 ディレクター

複数の外資系デジタルエージェンシーを経て独立後、2009年から株式会社フロンテッジに参画。WEB黎明期から現在までの間に、インターフェースの開発、プロジェクト・マネジメント、コンサルティングといった幅広い業務経験を持つ。

直近では、3年半程度、発注側の立場(業務委託)でFIFAワールドカップにおけるグローバルデジタルマーケティングを担当。またデジタルマーケティング領域における書籍を5冊出版(『デジタル・クリエイティビティ』『Webマーケティング基礎講座』『ウェブ解析力』『即実践! ネットマーケティング』『Webサイトプランニングブック』)。その他執筆・セミナー多数。

連絡先:tmurakami(at)frontage.jp

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/05/20 17:27 https://markezine.jp/article/detail/21940

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