誰に対して何を提供して、どうなってもらうか
さて、このような考え方を一般化すると、コンテンツマーケティングにおいてシナリオを考えるというのは、「誰に対して何を提供して、どうなってもらうか」を考えることだと言えます。
FIFAワールドカップでソニーが提供したコンテンツに、「History」(過去のワールドカップのアーカイブ動画コンテンツ)がありましたが、これを例に考えてみます。
「MRC」に対しては、
- 誰に=サッカー/ワールドカップのコアファン
- 何を提供して=過去のワールドカップのアーカイブ動画
- どうなってもらう=ソニーとワールドカップ(の体現する情熱や感動)を結び付けてもらう
「IC」に対しては、
- 誰に=サッカー/ワールドカップのコアファン
- 何を提供して=過去のワールドカップのアーカイブ動画のプレミアムコンテンツ
- どうなってもらう=ユーザー登録
というシナリオを考えました。平たい言葉で書き直すと、以下の2つが定義したシナリオとなります。
- 「MRC」サッカー/ワールドカップのコアファンに、過去のワールドカップのアーカイブ動画を提供することで、ソニーブランドとワールドカップ(の体現する情熱や感動)を結び付けてもらう
- 「IC」サッカー/ワールドカップのコアファンに、プレミアムコンテンツを訴求することで、ユーザー登録してもらう

勘のよい読者であれば、1つ目がブランド活動としてのシナリオで、2つ目がマーケティング活動としてのシナリオであるとすぐにわかるはずです。実際、シナリオを考える場合には、「誰に対して何を提供して、どうなってもらうか」を「MRC」と「IC」の2つの視点で定義していくことが必要となります。
ここまでの説明で、膨らませたコンテンツアイディアを企業や製品やサービスにつなげていくためには、シナリオが必要で、それは「MRC」と「IC」の2つの視点があるということがわかったと思います。