SAPジャパンは、3月24日、ファッション業界のビジネス変革を支えるアプリケーション「SAP Fashion Management(エスエーピー・ファッション・マネージメント)」の提供を開始した。同アプリケーションは、Luxottica、Giorgio Armani、Tommy Hilfiger、adidasといったグローバルビジネスを展開しているアパレル・フットウェア企業との共同開発により生まれた。
昨今、ファッション業界は、さまざまな変革とそれに伴う課題に直面している。ビジネスのグローバル化により、多様なシーズンに合った製品を同時に生産、展開する必要が生じている。また、ファストファッション化が進み、より多くの製品とスタイルを頻繁に展開している。さらに、スマートフォンやタブレット端末などの普及に伴い、顧客のタッチポイントも店頭に限定されず多様化している。こうした背景によって、アパレル製造卸企業は、より強固なブランドイメージの醸成、在庫リスクの低減、利益率向上のために小売の展開を開始、小売企業も品質や価格を管理しやすくするため、自ら製造や卸業務を行うなど、業界全体で、ビジネスモデルの垂直統合が進んでいる。
今回提供を開始する「SAP Fashion Management」は、「SAP Apparel and Footwear」と「SAP Retail」の2つのアプリケーションを統合し、製造、卸、小売と、ファッション業界におけるすべてのチャネルを通じて、サプライチェーンに関わる業務をエンド・ツー・エンドで支援するもの。販売計画や生産計画、オムニチャネル、マスターデータなどを一貫して管理することができ、グローバルでの業務プロセス、データ、設備やリソースの見える化、意思決定の迅速化を実現する。リアルタイムで工場から店舗、eコマースの顧客までを1つの流れとしてつなげ、よりビジネスを効率化することができる。また、新しいタッチポイントにも対応し、革新的な顧客体験を生み出すことにも貢献する。
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