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「AdGang」が選んだ今週の一押しキャンペーン

有料加入者50倍も達成! ポルノフィルム界の帝王が仕掛けた“無料コンテンツに打ち勝つ”イカした施策


 目の前に美味しそうなモノがあるのに「おあずけ」状態。ツラいシチュエーションのひとつですよね。フランスでは、そんな誰もが感じる「もどかしさ」を活用した施策が展開されました。海外の広告・宣伝・プロモーション事例情報を提供している「AdGang」からの厳選記事を紹介するこの連載は、毎週水曜日更新です。

キャンペーン概要

 時期:2015年
 国名:フランス
 ブランド/企業:MARC DORCEL
 業種:映像

フランスの愛すべき馬鹿野郎たち

 2015年カンヌライオンズ ダイレクト部門でゴールドを受賞した異色の作品をご紹介します。フランスのポルノメーカー「MARC DORCELによる「#HandsOff」と題されたケースです。

 “ヨーロッパ ポルノフィルム界の帝王”として名高いMARC DORCEL氏には差し当たっての悩みがありました。それは、インターネット上に溢れかえる無料アダルトビデオの存在。同社が提供する“月額9.99ユーロの高画質ポルノフィルムストリーミングサービス”は、これにより見向きもされていませんでした。

 そんな中MARC DORCEL氏は、「高画質の映像を見てもらえれば、その良さがわかってもらえるのではないか」と考え、同社が保有する高画質のアダルトビデオを特設サイトで公開し、あるたった一つの“条件”をクリアすれば、誰でも無料で視聴できるようにしたのです。

 その“条件”とは……映像の視聴中は、キーボードの[Q][S][P][L]という4つのキーを押し続けるというものでした。

 各キーから一瞬でも指を離してしまうと、画面は真っ暗になってしまうのです。

 察しのいい方なら既にお気づきかもしれませんが、これら[Q][S][P][L]という4つのキーは“両手”を使わないと押せない配置になっています。ということはすなわち、ポルノ映像を見ながら“あの行為”を行うのが至極困難というわけです。そして“両手を離して普通に見続ける”には、料金を支払わなければならないというシステムでした。

 この試みに対して体験した男性たちからは、「いまだかつてないサイコーにひどい拷問だぜ!」「これほどキーボードを愛おしいと思ったことはないよ……」といった声があがるなど大いに評判になるとともに、各種メディアでも数多くのパブリシティを獲得しました。

 さらにはユーザー自身が、“無料で視聴し続けるための涙ぐましいアイディア”を自発的にFacebookやVineで公開して共有するなど、CGMでも盛り上がり。爆発的な拡散がなされたようです(ネコの手を借りて代わりにキーを押してもらうアイディアとか、バカバカしすぎて大好きです)。

 結果、DORCEL.comへの訪問者は27倍に、有料加入者は50倍に急伸したといいます。ターゲットである男性の心理・インサイトを見事とらえた、素晴らしくイカしたプロモーションでした。

動画はこちら

 

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 記事転載元:AdGang

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この記事の著者

山田 健介(株式会社PR TIMES)(ヤマダケンスケ (PR TIMES))

著者Twitter著者Facebook●About / PR TIMES Inc ・プレスリリース配信サービス「PR TIMES」の運営 ・ブログマーケティングサービス「ブログタイムズ」の運営 ・WEBクリッピングサービスの提供●About / Vector Group コアバリューである「モノを広める」スキルを通じて、企業・消費者の皆様をマッチしたサービスを提供しています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/03/11 20:40 https://markezine.jp/article/detail/22689

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