注力商品のプロモーションを成功させるために
DeNAの川口氏は、アプリ全般のウェブプロモーションを担当。Twitterは主に広告で活用しているという。一方、GMOペパボの杉山氏はプロモーション戦略グループのマネージャー。今回施策を打ったハンドメイド作品の通販・販売サービス「minne(ミンネ)」を始め、同社が展開するサービスを横断してプロモーション案件を担当しており、Twitterは新規獲得の主要な出稿先だという。また、同社の池田氏は、minne事業部マーケティングチームに所属。Twitterではminneに関する出稿を担当している。
今回、3人にTwitter活用のコツや課題、今後の展開など詳しい話を伺った。
――今回、Twitterをどのように活用されたのでしょうか。
川口氏:弊社では様々なアプリを展開していますが、その中の注力商品に「七つの大罪」という人気アニメのゲームアプリ「七つの大罪 ポケットの中の騎士団」があります。今回、そのアプリのプロモーションとして、アニメ放映中にテレビCMを打つと同時に、そのCMを見て興味を持ってくれた人をしっかり取り込むための導線づくりにTwitter施策を活用しました。
杉山氏:弊社で施策を打ったのは、「minne」という12.4万人の作家による131万点もの作品が販売・展示されている国内最大のCtoCハンドメイドマーケットアプリです。今期は全社の利益をminneへの先行投資に充てるほど力を入れています。そこで、様々な方法で、新規ユーザーを獲得するための仕掛けをしています。
池田氏:もともとminneのTwitterアカウント自体にフォロワーが10万人いました。広告施策はもちろん、作家さんとコミュニケーションをとったり、売れそうな作品をピックアップしてアピールしたりと、コミュニケーションツールとしても使っています。ですから、Twitterとの相性はかなり良いと感じていました。そこで今回、Twitterの活用も考えました。
CM放送時にリアルタイムでアプローチ、DeNAのテレビ連動施策
――具体的にどういった施策を打たれたのですか。
川口氏:「七つの大罪」のアニメは2014年10月から2015年3月の日曜に放映されていました。アニメ放送の枠でCMを打っていたのですが、最終回が近くなってきた時期に、まさにアニメとCMが放送されているタイミングに合わせて、Twitterテレビターゲティングを用いて広告の配信を行い、アプリのダウンロードを促しました。
テレビターゲティング
特定のTV番組に対して放送中や放送前後に反応しているユーザーにプロモツイートを表示するサービス。特定のTV番組やシリーズ物の番組に反応しているユーザーに、放送局またはジャンルを選んでプロモツイートを簡単に表示できる。
ターゲットは、アニメを視聴していて、かつ弊社アプリのCMに興味を示しているユーザーです。KPIは、獲得効率を維持したまま、新規ダウンロード数をどれだけ伸ばせるかに設定しました。
――今回の施策を実施しようと考えた思ったきっかけは何でしょうか?
川口氏:アプリ自体は2015年の1月リリースで、サービス開始当初から本格的なプロモーションを展開しました。しかし、リリースから少し時間がたつと、それまで仕掛けた施策での新規獲得が鈍化してきた。一方で、テレビCMを打つと獲得量がある程度跳ね上がるという状況でした。そこで、CMで興味はもってくれるものの、アプリのダウンロードにたどり着いていない潜在ユーザーに、Twitterでアプリを届けたかったのが理由ですね。
他メディアでも「七つの大罪」に興味を持っているユーザーをターゲティングすることはできます。しかし、今回のようにターゲット層がCMを見たその瞬間にアプローチすることは難しい。Twitterは、このリアルタイム性が他と違って魅力的だったんです。