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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

統括編集長インタビュー

イスラエル発のベンチャー、米市場を寡占 完全なるパーソナライズド動画はどう作られるのか

新規顧客や新規売上を獲得する広告にも活用

MZ:既存顧客とのコミュニケーション以外に、活用の広がりはありますか?

ウェラー:トレンドとしては、新規顧客への動画広告があります。YouTubeなどの動画サイトで動画広告の出稿が活発ですが、ここにパーソナライズド動画を使うんです。

MZ:例えばどのような例がありますか?

ウェラー:ECサイトの“カート放棄商品”の訴求が、いい例ですね。これも日本の事例ですが、カートに入れて購入しなかった商材を、動画コンテンツの本編再生前に広告で案内するんです。カート放棄商品があるユーザーのリストを抽出し、その人が動画サイトを訪れた際に提示することで、非常に高い効果が上がっています。

MZ:ちなみに、video billでのプラン変更の案内や旅行会社のオプショナルツアー、そしてカート放棄の例でも、動画視聴によるコンバージョンは取れるのでしょうか?

ウェラー:はい、すべての動画は途中や最後に“CTA”ボタン、行動を促すCall to Actionボタンを設け、必ずコンバージョンを取っています。当社はこれを元に、すべての事例でPDCAを回し、クライアントと話しながら効果が上がるまでチューニングを重ねていきます。

 動画広告はこれまで、ブランディング目的の活用が中心でしたが、投資対効果をはっきり把握できるスマートビデオは活用し得る業種を広げ、動画広告を“next level”に押し上げると確信しています。

動画に慣れ親しんだ日本のユーザーに期待

MZ:ここまで精緻なパーソナライズド動画を、リアルタイムで大量に生成できる仕組みは非常にユニークです。競合の状況などはどう見ていますか?

ウェラー:競合は、いないと思っています。ビジネスモデルとコンセプトだけでなく、技術・システム面に相当な投資をしております。また、動画の組み立てや配信の仕方などにもたくさんの特許を取っているので、この市場を切り拓いたのが当社だと自負しています。

 複数のパーツをダイナミックに組み合わせていくスマートビデオを操るには、特殊なクリエイティブ技術が必要です。この特殊なクリエイティブ技術を扱えるチームの教育は困難で、その人的な資産も、そう簡単に真似はできないと思います。

MZ:では最後に、日本ユーザーへの期待をお聞かせください。

ウェラー:日本のユーザーは、動画視聴に十分に慣れています。実際にテストをしたところ、スマートビデオを見始めた人の完全視聴率(※95%以上を完全視聴と定義)は米の7割に対し、8割と高い結果が得られました。ただし、少し一斉プロモーション寄りに内容が傾くとすぐに切られてしまうので、成熟したユーザーとも言えますね。今後、どのような内容が受け入れられるのか、知見を貯めていきます。

 サンデースカイという社名は、クリエイティブとテクノロジーの融合をイメージして、まったく異なる2つのワードをランダムに組み合わせた候補の中から選びました。アンケートをとったら、この好感度が高かったんです(笑)。今後もダイナミックに、スマートビデオの可能性に挑戦していきたいですね。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/07/28 08:00 https://markezine.jp/article/detail/22776

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