PPCからコンテンツ連動型広告へ
知久氏は、まず冒頭でモバイル業界の今年1年を振り返りつつ、「一般サイトの伸びが顕著で、とりわけCGMにようなメディアは、今までとは考えられないスピードとボリュームで成長した」と分析した。
続いて、モバイル広告市場でも、「PPC(リスティング)広告」が一般化したこと、なかでも、ブログやニュースの内容に関連した広告が表示される、「コンテンツ連動型広告」が主流となりつつあると指摘。事実オーバーチュアでも、昨年3月に携帯向け検索連動型広告「スポンサードサーチ®モバイル」に続き、今年2月からはモバイル向けコンテンツ連動型広告「コンテンツマッチ®モバイル」の提供をスタート。モバイル広告市場を見据えた展開に力を入れている。
オーバーチュア以外にも、グーグル、NTTレゾナントなど他社の参入が相次ぎ、モバイルマーケットにおけるコンテンツ連動型広告には“熱い視線”が注がれているといった状況だ。
豊富な広告パートナー
さらに知久氏は、「コンテンツマッチ®モバイル」について解説。「これまで、PCでは、ヤフージャパン、エキサイト、オールアバウト、mixiなど、業界のカテゴリーを代表するメディアに協力いただき広告を提供してきたが、モバイルでもR25式モバイル、エフルート、モバゲータウンやモバオクといった知名度の高いメディアと協力関係を築いている」と、広告パートナーの豊富さについて強調した。
また知久氏は、よりよいコンテンツ連動型広告の条件として、以下の5つのポイントを列挙。コンテンツマッチ®モバイルは、それらをクリアしていると述べた。
1. コンテンツを阻害しない高い広告のクオリティ(適切な広告制限に加えて、専任スタッフが確認する広告の品質により、メディア自体のクオリティの維持にも配慮している)
2.広告在庫の豊富さ(さまざまなカテゴリの広告在庫、業界一の配信ネットワークを保有している)
3.収益性(業界のパイオニアとしてのブランド力。関連性の高い広告を表示することでCTRを向上させ、広告パートナーの収益向上に貢献)
4.豊富な導入実績
5.ヒューマンな対応
現在オーバーチュアでは、先述の2つの広告サービスと、ランオブネットワーク広告の「モバイルRON」の計3種類の広告サービスを提供。「これらを組み合わせて効 果的な収益を提供したい」と知久氏は戦略を語った。現在200メディアを超えるまでメディアパートナーも拡大し、4月を機に総PVも急伸していると述べた。昨年一年間と比較した場合、広告主数は約230%増、売上げも350%増と、高い実績をあげている。
群雄割拠の様相を呈するモバイル広告市場。知久氏は、「リスティング広告のパイオニアとして業界を牽引してきたオーバーチュアとして、この分野でも市場を加速させる役割を担っていきたい」と明言した。