Q6 着せ替えケータイはどこまで需要がのびるか?
これについてはさまざまな意見に分かれた。まず、「着メロと同じくらいまでのびる」と答えた池田氏は「製作コストが割高なのが現状の問題だが、待ちうけ画面が発展したのと同じように徐々に浸透して一般化するのではないか」と述べ、同意見の小野氏も「コンテンツ課金のみならず、広告の展開まで含めて考えれば、かなり期待できる」と語った。
一方、杉山氏は「あえて『撤退が相次ぐ』という意見に投票したが、その後、淘汰されて残ったところが勝ち組となると考えている」と述べ、守安氏は「デコメくらいには普及するが、強いキャラクターを持っているところ以外はきついのではないか」とそれぞれの見解を語った。
Q7 デコメはまだのびるか?
ここも意見が分かれた。小野氏は「絵文字のように端末側で簡単に使える仕組みが広がり、無料有料サイトともにまだまだ人気は高まるのではないか」と期待を寄せ、杉山氏も「端末の普及と併行して、広告との連携を考えたら期待は高い」と自信を語った。一方、「特定サイトに人気が集中し、他は頭打ち」としたのは池田氏。守安氏は「この年末年始がピークになるのでは」と最も厳しい予想を立てた。
Q8 動画配信でのびるのはどの分野か?
全員が今後は「あらゆる分野でのびる」こと、なかでも「投稿CGM系」「スポーツやライブなどの配信」のようなライブ感のあるものについて動画配信がのびると予想した。守安氏は「利用者数は投稿系が多いが、利益になるかどうかは疑問」と述べ、ビジネスとしての可能性を示唆した。
Q9 モバイルSNSは人気はどうなるか?
モバイルSNSとしては現在群を抜いて躍進中のモバゲーの守安氏は「1人勝ちしたい」と笑いつつも、「リアルな人間関係に基づいた『mixi』、アバターをつかったバーチャルな仲間関係を構築できる『モバゲー』というように性格が異なるもの。共存の末、順調に成長することを期待したい」と語った。一方、小野氏は「若い世代が主流のサービスだけに3年サイクルで人気が移行する可能性もある」と示唆し、新興勢力の登場に対しても期待を語った。
Q10 携帯広告ビジネスでのびる分野は?
全員が「コンテンツマッチ広告」の可能性に対して賛同しつつも、多彩な意見が述べられた。小野氏は「すべてのびるだろうし、のびてほしい分野。その中でも在庫数という意味からコンテンツマッチ広告はのびるのではないかと考えている」と語り、「CGM系のコンテンツが増加する中で、表示も増えるだろうというシンプルな見積もり」(真田氏)、「リスティングとコンテンツマッチ系の広告が連携し合うだろう」(守安氏)などの意見が活発に交換された。
また、池田氏は「まだまだ法人の本格参入が期待できるはずなので、シンプルにリスティング広告が増える可能性が高い」とリスティング広告についての期待も付け加えた。目新しさで注目される「動画広告」については、1年では大きな変化は見られないのではないかというのが、5人の共通した見解だった。