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イベントレポート

動画が消費される場所は、テレビからデジタルデバイスへ/動画アドテクの雄 アンルーリー、日本へ本格参入


シェアの行動は、最初の2~3日で決まる

 また2つ目の課題について、ソーシャルにおけるスピードの重要性を示すデータを、スコット氏は提示した。縦軸はシェア数、横軸は時間の経過を日数で表しており、何日目にどの程度シェアされたかを示すグラフだ。

 「シェアのピークは2~3日目に来ており、1週間後にはすでに山は下がっている。ここ数年でこの傾向はますます強くなっていることから、共有の行動は最初の2~3日でほぼ終わってしまうといっても過言ではない。『1週間様子を見てみよう』なんて言っていると、1週間後にはすでにソーシャルのバズは終わっており、そんな悠長なことはもはや言っていられない。つまりコンテンツがよければ、公開から2~3日で大きなバズとなる。そのタイミングがわかっていれば、そこに大きな投資をあてがう(広告費を投下して、コンテンツのディストリビューションを適切に行う)ことができるのだ」

プログラマティック広告が引き起こす脅威

 そして3つ目の課題について、スコット氏は「プログラマティック広告において、不正トラフィックブランド棄損等、様々な問題があるが、ここでは特にビューアビリティの問題に注目したい」と語る。

 「特に北米においては、動画を作成して配信したはいいものの、人間が見ていないという問題がある。動画の61%は実際には消費(閲覧)されていないというデータもある。つまりせっかく予算配分して投資したものの、6割が無駄になってしまっているのだ」

 ここに対して、アンルーリーはビューアビリティの安全性を確保する「Unruly Shirld(アンルーリーシールド)」という解決策を提示する。シールドとは盾の意味。業界平均は4割程度のビューアビリティを82%まで引き上げると同時に、不正トラフィック、ブランドの安全性担保、メディア環境の安全性を実現しているという。

動画が消費される場所は、テレビからデジタルデバイスへシフトしていく

 最後に、なぜこのタイミングで日本市場へ上陸するのか、スコット氏は見解を述べた。

 「日本の広告業界は巨大だ。世界で第3位の規模がある。ただし、その中でデジタル動画支出をみると、意外と小さい。だからこそこれからの伸び白が大きく、爆発的な成長の機会があると私たちは考えている。動画広告に対する支出がこれから爆発的に伸びていくと同時に、生活者が消費する動画の時間もますます拡大し、テレビからデジタルデバイスの中での消費へとシフトしていくだろう。

 現状のオンライン動画広告への予算配分は非常に小さく、消費と供給にギャップがある。このギャップは必ずなくなる。消費に供給が追い付けば、20億ドル、30億ドルという規模に育つ土壌が日本の市場にはある。だからこそ、広告主が動画コンテンツをうまく活用できるように支援していきたい」

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

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※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/11/19 13:27 https://markezine.jp/article/detail/23429

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