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Instagram活用企業特集

“Instagramっぽさ”とブランドメッセージを両立させるには? SUUMOが進めた動画広告施策


 Instagramの活用を考えた時、気になることが「他社はどのような戦略で施策を進めているのか」ではないだろうか? 今回、Instagramの動画広告を活用したキャンペーンを実施した、リクルート住まいカンパニーの伊藤健人氏と竹内えりな氏に施策の狙いや結果の詳しい話を聞いた。

繰り返しサービスを利用してもらうために

 SUUMOといえば、住宅情報サービスとして広く浸透しているブランドだ。同ブランドが2015年9月に、Instagramの動画広告を活用したキャンペーンを展開していたことをご存知だろうか?

 今回、同取り組みを担当した伊藤健人氏と竹内えりな氏に企画の背景から、クリエイティブでの留意点、取り組みの成果、気付きまで、詳しい話を聞いた。

株式会社リクルート住まいカンパニー ネットビジネス統轄部 マーケティング部 ブランドマネジメントグループ グループマネージャー 伊藤健人氏(右)、同グループ 竹内えりな氏(左)
株式会社リクルート住まいカンパニー ネットビジネス統轄部 マーケティング部
ブランドマネジメントグループ グループマネージャー 伊藤健人氏(右)、同グループ 竹内えりな氏(左)

――InstagramはSUUMOのマーケティング戦略の中で、どのような立ち位置にあるとお考えですか?

伊藤氏:SUUMOの基本戦略は、人生のなかで訪れる住まい探しの機会、つまり賃貸や売買、リフォームなど住まいにまつわる様々な領域のサービスをすべて共通ブランドで展開することによって、ブランド想起率を高めることです。そうすることで、お客様に人生の中でSUUMOを繰り返しご利用いただくことを目指しています。

 この戦略に立つと、Instagramは人生において初期のターゲットとなる若年層の方々とブランド接点を創出できる場だと考えられます。これからの長い人生の中で、領域のサービスをご利用いただく可能性が高い方々との接点構築は、継続的に永くブランドを展開していくという点において、非常に重要だと考えています。

既存のブランドイメージから離れたアプローチを

――今回施策に取り組んだ背景も、若年層との関係構築があるのでしょうか?

伊藤氏:そうですね。Instagramが若年層の女性の方々を中心に活発に利用されている認識は持っていましたので、以前から活用してみたいという意向がありました。そのような時に丁度タイミングよく動画広告商品がリリースされることになったのでトライしてみよう、と。ですから、施策の狙いも若年層の方々にSUUMOのブランドを意識していただくことでした。

――SUUMO認知率もイメージ想起も既に高い状態だと思います。それでも、このような施策を行う理由は何でしょうか?

伊藤氏:おかげさまで、ブランド認知やブランドキャラクターのスーモくんの認知は高い状態です。しかし、若年層の方々を中心に情報の接触方法が変化・多様化しています。従来のプロモーションやブランド施策を続けるだけで、これまで同様の認知を維持できるとは思えません。私たちも様々なアプローチをしていかなければ、若年層の方々の心を掴めないと危機感をもっています。

竹内氏:加えて、既に浸透しているイメージとは少し異なったブランドイメージを軸にした展開をしたいとも考えていました。SUUMOはこれまで主に、キャラクターを活用したコミュニケーションにより、親しみやすさの向上を目指してきました。ですが今回は、従来のキャラクターコミュニケーションとは異なるアプローチによって、これまでの広告接触では共感を得ることが難しかった方々に対し、ブランドとの接点を持つことを目指しました。

SUUMOのトップページもキャラクターの存在感によってポップな印象。
SUUMOのトップページもキャラクターの存在感によってポップな印象。

 Instagramの特長である、ビジュアルインスピレーションを活用した動画・写真コンテンツを利用すれば、今までのSUUMOと異なるイメージを提供できると考えました。また、新しいことにチャレンジしているブランドだというイメージも伝えていきたいという想いもありました。

次のページ
「物件を探すならSUUMO」以外のアプローチ

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この記事の著者

伊藤 桃子(編集部)(イトウモモコ)

MarkeZine編集部員です。2013年までは書籍の編集をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/01/27 14:38 https://markezine.jp/article/detail/23574

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