2015年12月1、2日に開催されたアドテック東京2015内の『なにか新しいことない?クリエイティブでマルチチャネル時代を乗り越える』と題したセッションでは、エステーの鹿毛氏をモデレータとし、デイリーポータルZ編集長の林氏、電通の篠原氏、そしてT.M.Revolutionの西川氏をパネリストに迎え、良いクリエイティブを生み出すための秘訣が語られた。
『HOT LIMIT』は“ばかばかしさ”が生んだ名曲
デイリーポータルZの編集長として、多くのコンテンツを提供してきたニフティの林 雄司氏。電通のクリエイティブ・ディレクターで、auのCM「三太郎シリーズ」などを企画・制作した篠原 誠氏。そしてアーティスト「T.M.Revolution」として多くの名曲を世に届け、俳優やラジオパーソナリティなどマルチな活躍をみせる西川 貴教氏。この異色の3名をパネリストとして迎え、モデレーターを務めるエステーの執行役 鹿毛 康司氏はセッションのテーマに関して語り始めた。
「とにかく行っていることが全く違う3人ではありますが、共通している点があると思っています。それは『人の心のツボを押す』ことができるということです。このセッションでは、パネリストそれぞれのツボを押す秘訣みたいなものを探っていけたらいいですね」(鹿毛氏)
そして早速、「西川さんはとても歌が上手いのに、少し変わったパフォーマンスをすることが多いですよね」と鹿毛氏が聞くと、西川氏はその理由を語った。
「やらなくていいことをやりますね。広告など企画を立てるもの全てそうだと思いますが、“ばかばかしさ”が特に重要な要素だと思っています。例えば、『HOT LIMIT』という曲では、海水パンツみたいな衣装を着て、TVなど公の場に出て歌っていました。この当時はソロの男性アーティストが少ない状況で、いかに印象を残すかというのを考えた結果でした。アーティスト名も、自分の名前をどう打ち出すかというのを考えたときに“つっこみどころ”を残したいというのが命名のきっかけでした」(西川氏)
デイリーポータルZがWebからイベントへ拡大する理由
「ばかばかしさ」を備えた企画が重要な点では、デイリーポータルZの林氏のコメントからも共通した部分を感じることができた。
「ハトが選んだ生命保険に入るといった記事をWebで掲載していましたが、最近ではイベントに力を入れています。例えば『3mの巨大いらないものガチャガチャ』という他人のいらないものが詰まったガチャガチャをしてもらうイベントを行いました。また、偽札をバスタブに敷き詰めて、札束風呂の気分を味わってもらうイベントも好評でしたね」(林氏)

これに対し、「Webサイトからイベントにシフトされたのって、人がどう思っているかがとても重要視されているからですか」と西川氏が質問したところ、「Webではそこそこ面白いと思われるだけで終わってしまうんですよね。こういった企画は実際にガチャガチャを回したり、札束風呂に入ることで“自分ごと”として捉えてもらった方が面白いと思ってもらえます。
また広告の目線で見ても、Twitterなどで、イベントを体験している場面を写真つきで呟いてくれた時に、ニフティやデイリーポータルZのロゴが写れば認知を広げることができるので、開催した意味はあったと思います」と林氏は回答した。
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道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)
1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...
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