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働き方に、もっと、自由を!「WHEREから始める」という新しい働き方

東京で働き続けながら、好きな京都に住む。ウェブ制作会社経営、八十住孝さんの場合

暮らす場所としての京都は、どんな感じ?

佐藤:一般論で言って、暮らす場所としての京都、働く場所としての京都は、東京と比べてどうですか?

八十住:僕の仕事で言うと、京都でビジネスをするのは難しいですね。請け負い仕事なんで、クライアントの数が東京に比べると少ない。稼ぐなら、やっぱり東京じゃないですかね。住むことで言えば、とても住みやすいです。しいてデメリットを挙げれば、大きいイベント、最先端の情報が、素通りしてしまうことかなぁ。例えば、シルク・ド・ソレイユは、京都で公演は行わない、とか。

佐藤:あと、毎週、東京と京都を行き来するのが大変じゃないか?と思う人もいるようなんですが……。

八十住:ま、でも、2時間半を、週に一往復ですからね。東京ではオフィスまで以前は徒歩3分、今でも2駅ですから、通勤はないようなもの。しかも、新幹線はずっと座ってるわけだし、毎日片道1時間立って通うのに比べたら、身体はずっと楽ですよ。

佐藤:じゃ、今後も、京都暮らしは続きそうですか?

八十住:京都じゃないとしたら、ねぇ。たぶん東京に住みますね。東京が悪いわけじゃなく、京都が“より魅力的”なだけなんですね。東京は、ビジネスする場所としてはいちばん、おそらくは世界でいちばんなんじゃないでしょうか。僕の仕事で言えば、ギャラがいちばん高い。だから、“東京で稼いで、京都に住む”がいいと思うんです。

佐藤:読者の中で、八十住さんみたいに生きてみたいと思う人に対して、何かアドバイスはありますか?“自分で住みたいところに住む”という発想を、具体的に持つことができない人が、多いのではないかと思うのですが。。。

八十住:よく“夢に日付を入れろ”とか言いますが、そういうことよりも、“イメージすること”が、まず大事だと思います。たとえば、“京都で暮らそうかな”とイメージさえしていれば、“じゃ、どうすればいいだろう?”“新幹線代を稼がなきゃな”“じゃ、収入を上げなきゃ”というように、実現に向けて動いて行くことができるのではないでしょうか。

 日本の働き方がもっと自由になってほしい。本連載ではその中でも、「Where=場所」について、数回にわたってインタビューをお届けしています。以前に出した著書でも僕は、「なにがなんでも会社で働く」と「とにかくフリーになる」の間を模索しても良いのでは?という発想で、第三の働き方として「モジュール型ワーキング」を提唱しました。そんなより良い働き方の要素として、住む場所も重要なものになってくるはずです。
 最初に八十住さんから京都に移住した話を聞いた時、“なんて自由なオッサン(失礼)がいるんだ!”と驚愕したのですが、年齢に関係なく、自由なマインドセットさえ持っていれば、そして八十住さんの言葉を借りれば、「やりたいことがイメージできてさえいれば」、実現できることは少なくないんじゃないかと感じました。たいていの人は、「実際にできるかどうか」以前に、自分の心の中にリミッターをかけてしまうのだと思います。次回も、東京以外の場所に拠点を移すことを選び取った人々の、さまざまな生き方や考え方や状況を、お届けして行く予定ですので、ぜひお楽しみに。

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この記事の著者

佐藤 達郎(サトウ タツロウ)

多摩美術大学教授(広告論/マーケティング論/メディア論)。2004年カンヌ国際広告祭フィルム部門日本代表審査員。浦和高校→一橋大学→ADK→(青学MBA)→博報堂DYMP→2011年4月 より現職。
受賞歴は、カンヌ国際広告祭、アドフェスト、東京インタラクティブアドアワード、ACC賞など。審査員としても、多数参加。個人事務所コミュニケーション・ラボにて、執筆・講演・研修・企画・コンサルなども。また、小田急エージェンシーの外部アドバイザー、古河電池の社外取...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/03/07 08:00 https://markezine.jp/article/detail/23959

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