アフィリエイトサイトとしての情報収集も必須
先ほど、導入に際してのタスク一覧のところに「アフィリエイト参加による情報収集」と書きました。どういうこと?と首を傾げた人も多いかもしれませんが、これをきちんと行っているかどうかによって、その後のプランニング、導入&運用に大きな差がついてきます。
インターネットで買い物をした経験のないオンラインショップ担当者はまずいないでしょう。恐らく、同業他社や人気ショップなどのサイトを動き回り、実際に買い物もし、トップページや商品紹介ページの作り、ナビゲーション、決済システムなど、担当者自身もユーザーの立場から見たときの、優れている点、不便な点などを学んでいます。
オンラインショップ以外でも、例えば飲食店を新規に開店したい人なら、お客としていろいろな店舗を訪れ、料理や内装、店員のサービス姿勢などを偵察しているはずです。
ECサイトとしてアフィリエイト・プログラムを開始した後は、数多くのアフィリエイトサイトと提携し、彼らに自社サイトや商材を積極的に紹介してもらうため、メールでの情報発信を行ったり、企画などを打ち出してゆくことになります。それに欠かせないのが、アフィリエイトサイトとしての体験です。短い期間だけでもいい、ASP経由でECサイトと提携したり、Amazon.co.jpなどの独自展開のアフィリエイト・プログラムに参加したりして、アフィリエイトサイトの立場を経験すれば、ECサイトの側からは気付き得ない様々なことが見えてくるはずです。
通常、アフィリエイトサイトとしてASPに参加するのは無料ですし、さほど難しくありません。ASPに参加するだけでも、ECサイトのコミッション条件や、アフィリエイト向けの提携呼びかけ文章、リンク原稿など、多くの情報を集めることができますが、可能であれば、どこかのECサイトと実際に提携し、アフィリエイトをしてみましょう。
「個人ではサイトを運営していないし、作る余裕もない……」という方は、流行りのブログ(ウェブログ)を使ってみるというのはどうでしょう? HTMLの知識やデザインのセンスがない人でも、レンタル型のブログサービスなら、テンプレートを選び、管理画面上で簡単な設定を行うだけで、見栄えのいいサイトを簡単に作成できます。レンタル型のブログサービスでは、アフィリエイトを行うことが認められていないところもあるので選ぶ際には気をつけましょう。例えばlivedoorブログ、SeeSaaブログなどでは、問題なくアフィリエイトリンクを張ることができます。
もちろん、既存の自社のサイトやオンラインショップを使ってもかまいません。実は、正式な業務のひとつとして、アフィリエイトサイトとして他のECサイトと提携しているECサイトも多いのです。

次回以降では、ASP選択のポイントについて解説していきますが、アフィリエイトサイトとしての経験がないと、どのASPがどういった機能を搭載しているのか今ひとつよく理解できないかもしれません。また、アフィリエイトサイト向けの紹介文なども、「アフィリエイトサイトが知りたい情報は何なのか?」を理解していれば、全く違ったものになってくるでしょう。