黒澤プロダクションから、故・黒澤明監督作品に関するリメイク(再映画化その他)の取りまとめ窓口権と黒澤明監督生誕100周年記念事業(AK100プロジェクト)にかかわるイベント全般の窓口権を取得しているデザインエクスチェンジは、黒澤明コンテンツそのものの権利を50%取得することを決定した。
取得する権利の内容は、黒澤明監督が単独もしくは共同で書いた脚本71作品の著作権。これらの脚本を使った映画の製作(リメイク)、テレビドラマ・アニメーションの製作などに対して著作権料が同社に支払われるほか、作品イメージを使ったゲーム化、パチンコ化、フィギア(人形)などの商品化権、さらには黒澤明生誕100周年記念事業関連イベントでも、数多くの収益が見込まれるという。デザインエクスチェンジは、権利を保有している黒澤プロダクション代表取締役の黒澤久雄氏に対して、これらの権利取得のために18億円を支払う。
1998年9月に88歳で死去した黒澤監督の生誕100周年が近づいているのに伴い、国内外で数々黒澤明監督作品のリメイクや各種イベントが計画されている。すでに、森田芳光監督、織田裕二主演でリメイクされた「椿三十郎」が12月に公開されたばかりだが、この作品は、同社が窓口権を取得する以前の契約。しかし、黒澤作品のリメイクについてはすでに国内外の製作会社から多数の引き合いが来ているという。
著作権そのものの保護期間は少なくとも黒澤明監督の死後38年(2036年)までとされているが、デザインエクスチェンジは、脚本自体を著作物と考えれば保護期間は50年存続すると考えられるとしている。また、今回のコンテンツ取得の財源を確保するために、第三者割当による新株予約権の発行を決め、10億7,540万円を調達する予定。
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