2名で2,200万DLのアプリマーケティングを実施
MakreZine編集部(以下、MZ):今回は、御社の提供する「Simeji」が2,200万ダウンロードに至った理由を様々な角度でお伺いしたいと思います。まずそれぞれの担当業務についてお話しいただきたいのですが、矢野さんからお願いできますか。
矢野:私はプロダクトのデザインを担当していて、UXという観点からサービス設計を日々考えています。自称UX部長です(笑)。もともとWebデザイナーとしてサイトデザインなども行っており、バイドゥに入ってからは、エンジニアのマネジメントなども行っています。
MZ:岡本様はいかがですか。
岡本:マーケティング全般に関する業務を担当しています。デジタル広告はもちろん、テレビCMといったマス広告の部分までトータルにプランニングを行っています。
MZ:デジタルのみならず、マスの部分まで含めた業務を担っているのですね。マーケティングに関する部署には何名ほどいらっしゃるのですか。
岡本:今は3名で、広報やリアルイベントも含めて協働しています。ただ、1人は上長で他チーム含めたマネジメントの役割を担っているので、実際に現場で手を動かしているのは私含めて2名です。
若年層の心をつかむ機能の数々
MZ:2名で2,200万もダウンロードされているアプリのマーケティングを行っているとは驚きでした。次に「Simeji」がどういったアプリか教えてください。
矢野:弊社ではSimejiを「きせかえキーボードアプリ」と呼んでいます。スマートフォンのキーボード部分の背景をきせかえできる機能があり、それが一番ユーザーさんに喜ばれている機能なため、そのネーミングになっています。
また、特徴的な機能に「クラウド超変換」があります。たとえば、アニメの主人公名を入力すると名ゼリフなどの関連ワードが予測変換に出てくるといったことが可能になるものです。この機能を強化するため、弊社のエンジニアは日々新しいキーワードを人力で追加しています。
その他にも、顔文字やスタンプのラインナップが充実しているなど、他のキーボードや予測変換に関するアプリに比べ、遊び心のあるアプリを目指しています。
MZ:アプリのメインターゲットとなる年齢層を教えて下さい。
岡本:顔文字やきせかえ機能が好評なこともあり、若年層、特に10代、20代の女性をターゲットにしています。協力会社様の調査によれば、女性のティーン層の約8割には認知されていました。
ただ、キーボードというのはスマートフォンを持っている方全てが使う機能といっても過言でありません。それを踏まえると、性別問わず様々な年齢層の方に利用していただくのが理想です。
MZ:確かに不可欠な機能ですね。アプリではマネタイズも重要な観点になるかと思いますが、キーボードアプリの場合、どのように収益化を実現するのですか。
矢野:様々な形で試行錯誤をしていますが、主にはキーボードのきせかえコンテンツに対する課金収入、そして広告収入ですね。また、高度な辞書機能などを搭載した有料のプレミアム版アプリの提供も行っています。