そのアクセス解析に意味があるのか?
アクセス解析活用というと、ページビューの傾向を見る、サイト内の導線を検証する、ボトルネックを探す…など、いわゆる教科書的な手順を踏むことで、サイトが改善されましたといった話を聞くことが多い。しかし、BtoBサイトの場合は、その観点だけではサイト改善が難しい。特に売上に直結させたい場合はなおさらのようだ。佐藤氏は下記のように語る。
「BtoBサイトの場合、アクセス数も多くアクセスの変化が比較的大きいBtoCサイトの運営者がやっているようなアクセス解析の手法を行なっても、あまり意味があるとは言えません。なぜならば、先ほど申しあげたとおり、7~8割の方が社名・商品名からサイトに来ているため、アクセス数自体は毎月、それほど変わらず、母数も少ないといった現状があるからです。しかし、当然売上につながるような施策を打つ必要があるので、リスティング広告・バナー広告といった媒体を活用して、新規顧客を集めコンバージョンに結びつけることが重要となってきます」
つまり、一般消費者向けの商品を扱うBtoCサイトの場合は、アクセス数を増加させるきっかけなども起きやすいが、BtoBサイトの場合はその可能性が少ないというわけだ。つまり、アクセス数が大きく変動しないBtoBサイトにおいては、ページビュー数の分布分析や、そこから導き出されるボトルネック改善などの優先順位は高くない。それよりも、売上への道となるコンバージョンにつなげるためには、いわゆる広告効果測定と、恒常的な施策改善に力を入れるべきだと佐藤氏は説く。