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エイチームがTwitterをフル活用、事前登録25万人・認知率1.5倍を実現した施策のすべて

成功の秘訣は「新規獲得と認知拡大で施策をわける」こと

 エイチームの施策が成功したカギは何か。Twitterの活用を認知拡大と新規獲得という二つの目的で明確に使い分けた点が大きい、と庄司氏は語る。

 「Twitterでも、ブランディングに特化したプロダクトとインストールを生み出すプロダクトは分かれており、本来ならばそれを使い分けることが重要です。ですが、残念ながら二つの目的を一度に解決したい、とご相談を受けることが少なくありません。今回はエイチームさんがその点を理解されていたことは非常に大きいと思います」(庄司氏)

 一施策に獲得と認知を求めて、どっちつかずになり動けなくなるケースが多い。その点、エイチームのように明確に切り分けてチャレンジすることで、逆に効率良く成功につながるわけだ。

 この獲得と認知の切り分けについて、柴田氏はエイチームの方針を次のように語る。

 「新規獲得は、“獲得単価やROIを考えるとこれくらい投資ができるかな”というのが経験からわかっているので、そこをしっかり進めています。認知拡大については過去の自社や他社のゲームの認知度を調べて、“これくらいの認知度があればこれくらいの規模感に出来るのでは”という仮説が立てられるので、今回のゲームが目指す規模感に対して、認知度をどれくらい上げるべきかを決めて動いていました。

 そのため、認知は認知だけの数字に切り分けて、とにかく何%上げるということに特化していたので施策を進めやすかったですね。認知施策に売上の目標までくっつけると、進みませんから」(柴田氏)

ハイスピードで挑戦ができる秘訣とは?

 エイチームのチャレンジ精神も成功の要因だと瀬尾氏は語る。

 「まだまだ“認知拡大=テレビを含むオフライン施策”という考え方が根強く、またwebを活用した認知拡大の先行事例は多くありません。そのような現状で、お客様と一緒に認知拡大に挑戦できたことは、当社にとって大変良い機会となりました」(瀬尾氏)

 こういったチャレンジができる背景には、エイチームの社内文化も大きく影響しているようだ。

 「まず、何事にも目的を明確にしていることと、組織がみんな横並びで風通しの良い環境である点が大きいと思います。ゲーム制作でいうと、プロデューサーの権限が強くて、マーケターはその意向に従う、という組織体も珍しくありません。一方、当社は制作とマーケティング部門が一緒に相談をしながら進めています。ですから、お互いの意向を汲みながら、新しいことにも挑戦できますし、意思決定も早い。おかげさまでマーケティング部門の幅が大きく、マーケティング部門の人手がいつもたりません!! 新しい発想をお持ちのマーケターお待ちしています(笑)」(柴田氏)

 事実、エイチームからのレスポンスは非常に早く、プロジェクトの進行も円滑だと瀬尾・庄司両氏は語る。

PDCAを回し、事業全体をサポートしたい

 今後について柴田氏は、認知拡大施策は引き続き動画の質を高めながら展開し、新規獲得においては他メディアとも協力しながら施策を進めたいと語る。対してTwitterは中長期でサポートをしてゆく姿勢だ。

 「施策を打つだけでなく、きちんと善し悪しを検証してPDCAを回すことにも注力していきたいですね。また、一つのゲームタイトルだけでなく、エイチームさんの事業全体を横断的にどうサポートできるか、中長期の目線で一緒に走って行ければと思います」(瀬尾氏)

 先行事例ばかりを気にする企業も多いなか、ハイスピードでチャレンジを続けるエイチームとTwitterが次回はどのような施策を展開するのか。両者の取り組みに引き続き注目したい。

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この記事の著者

東城 ノエル(トウジョウ ノエル)

フリーランスエディター・ライター
出版社での雑誌編集を経て、大手化粧品メーカーで編集ライター&ECサイト立ち上げなどを経験して独立。現在は、Webや雑誌を中心に執筆中。美容、旅行、アート、女性の働き方、子育て関連も守備範囲。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2016/11/28 08:00 https://markezine.jp/article/detail/25495

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