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PPAP流行の一端を担ったMixChannel、「流行り」を生み出すマーケティングのコツを解説

TVCM×MixChannelで効果を生んだ事例

 セッションの終盤にかけて、MixChannelで大きな成果を上げた「クロスメディアのマーケティング事例」が紹介された。西村氏が特に時間を割いて説明した事例が、某飲料メーカーによる広告施策だ。

 TVCMでダンスへの関心を喚起させつつ、並行して、MixChannelではプレミアム動画広告をスタートし、ダンスコンテストの開催をユーザーに告知した。

 その後、スポンサードコンテスト広告でダンスコンテストを実施。アプリを起動した全ユーザーのページ上部を同ダンスコンテストのカテゴリでジャックした。優秀な投稿作品にはインセンティブとして、TVCMへの起用や賞金を設定。その結果、一週間の応募期間に数百以上の動画が投稿され、合計で数百万回以上の再生をもたらした。

 「スポンサードコンテスト広告とプレミアム動画広告の事前告知をうまく組み合わせたことで、コンテスト課題のダンスが難しく、投稿のハードルが高かった中でも、数百以上のクオリティの高い動画が集まったことには率直に驚きました。

 盛り上がりやすいユーザーに対して、中高生には恒常的に流行が進んでいるダンスを使い、若年層に強いMixChannelでキャンペーンを展開するという、企画・媒体ともに若年層にマッチした施策を上手に組み合わせたことが、今回の企画の成功要因になっていると思います」(西村氏)

今後のモバイル動画の鍵は「ライブ配信」

 ここまでの話を通じて、改めて若年層に対して大きなギャップを感じた読者の方も多いのではないだろうか。流行の推移や、人気を呼び共感が広がるツボが、完全に自分自身の経験や想像で語れないところに来ているからだ。

 だからこそ、流行の「兆し」の段階を見逃さない姿勢で臨むMixChannelは、今後も若年層を中心とした流行りを作り出す存在となりそうだ。

 モバイル動画の今後について、西村氏がプロダクト運営側の観点で語った。

 「これまで、MixChannelは、短尺、自動再生、ユーザー投稿を踏まえて“コト”をベースとした文化を作り出してきました。ただ、弊社はもちろん、他社サービスでライブ配信が始まっていることを踏まえると、これからは“ヒト”をベースとした文化が形成されていくと思っています。

 モバイルにおけるライブ配信のコミュニケーションは、「憧れ」と「親近感」が入り交じった”人気者”=ヒトへの熱狂が、手のひらの中で形成されるためだと考えています」(西村氏)

 ライブ配信と動画投稿が相互に循環するMixChannelのようなアプリは、「世界を見渡してもなかなか存在していない」とも語る西村氏が、今後の展望を次のように語り、セッションを締めくくった。

 「ライブ配信でヒトを中心としたコンテンツを作り出しながら、すでに培ってきた動画投稿によるコト文脈を掛け合わせた、新たなコミュニティや文化を生み出したい。そして、それをマーケティングに活用できるよう、サービスを育みたいですね」(西村氏)

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この記事の著者

遠藤 義浩(エンドウ ヨシヒロ)

 フリーランスの編集者/ライター。奈良県生まれ、東京都在住。雑誌『Web Designing』(マイナビ出版)の常駐編集者などを経てフリーに。Web、デジタルマーケティング分野の媒体での編集/執筆、オウンドメディアのコンテンツ制作などに携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/12/22 08:00 https://markezine.jp/article/detail/25798

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