売上は、外部の検索エンジン経由の2倍以上
実際にサイト内検索を両社で協力し、改善した結果、コンバージョン率の上昇にも大きく貢献している。
通常、ユーザーはGoogleなどの検索エンジンでゴルフ場名を検索し、GDOのサイトに来る。ただ、検索エンジンからGDOのページにたどり着いてすぐ予約するユーザーは6%ほどしかいないという。しかし、その後、トップページに戻り、サイト内検索エンジンで検索を行うと、予約率が15%に上がるという。
「これはゼロスタートさんの検索エンジンで、ユーザーのニーズを正確に汲んだ検索結果を出している証拠だといえます。もちろん、自然検索とサイト内検索では検索ニーズや予約へのモチベーションが違う可能性もあります。ただ、少なくともユーザーの予約に対するモチベーション向上には寄与しているはずです。また、レスポンスもスピーディーで、検索中の離脱も少ない点も高く評価しています」(武田氏)
検索機能は今後も進化する
また、武田氏は「検索は、会社がもっているビッグデータを出すためのロジック」であると語る。最初、GDOでは検索機能を顧客が利用することしか想定していなかった。ただ、現在顧客はもちろん、先述のようにコールセンターのメンバーも検索機能を利用しており、成果も上がっている。
「ゼロスタートさんの検索エンジンのパフォーマンスが高いことで、検索機能はゴルフ予約サービスの根幹となりつつあります。弊社の持つデータを、検索を通してお客様やコールセンターのメンバーにわかりやすく表示させることは、事業の売上にも関わってきます」(武田氏)
今後の展望を武田氏に聞いたところ、「検索機能を充実させながら、事業展開をしていきたい」と語る。
「具体的には、地図での検索機能の強化に注力していきたいと思っています。また、ゴルフは天気がとても重要な要素になるので、天気予報と検索を連動させることができればいいですね」(武田氏)
荒川氏は、ゼロスタートへの要望を一つ挙げた。
「ゼロスタートさんには、ただ検索するだけではなく、ゴルフ場予約サービスにとって、どういった検索が必要なのか我々のデータを一緒に見て考えて欲しいですね」(荒川氏)
さらに、武田氏はデータ活用の一環として、「検索ログを活用したレコメンド機能の実装も検討したい」と語った。GDOの両氏が語ったこれらの展望と要望に対し出張氏は、「GDOのサイトは、もっと良くなると信じて疑わない」と意気込む。
「まだコースを回るのがはじめて、といった方が検索しやすいサービスにしていくことで、さらにサービス利用を高めることができると思っています。検索のパフォーマンス面でも、まだまだ早いレスポンスを返すことは十分可能です。ユーザーは、検索に1秒も待ってくれません。我々としては、1ミリ秒でも速く検索結果にたどり着いてもらえるよう、努力を惜しまず支援したいと思います」(出張氏)