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月間10億人にリーチ? Facebook Audience Network活用のメリットとは

 Facebookのターゲティング機能を使って、FacebookおよびInstagramプラットフォームの枠を超えて提携する外部の媒体に広告を配信する「Facebook Audience Network」。国内では月間2100万人に、グローバルでは10億人にリーチが可能だという。数字のインパクトは大きいが、実際に利用するメリットはあるのか? Facebookおよび媒体社・広告主の両面で同サービスを利用するC Channelに詳しい話を聞いた。

月間10億人にリーチ可能?

 Facebook Audience Network(以下、オーディエンスネットワーク)をご存知だろうか? 簡単にいえばFacebookのターゲティング機能を使って、FacebookおよびInstagramプラットフォームの枠を超えて提携する外部の媒体にも広告を配信できる仕組みのことだ。

 FacebookやInstagram内の広告出稿可能枠のほかに、外部のWebサイトやモバイルアプリ、モバイルサイト、動画メディアにも広告展開できるので、より多くのユーザーに様々なチャネルでリーチが可能となる。2017年1月には、オーディエンスネットワークを活用することで、全世界で月間10億人にリーチできることが発表された。また、日本国内においては2100万人にリーチ可能だという(2016年12月時点)。

 今回は実状に迫るためにFacebookおよび、媒体社と広告主の立場でオーディエンスネットワーク利用するC Channelのキーパーソンにインタビューを行った。

左:C Channel株式会社 マーケティング 鈴木 精介氏 右:Facebook Client Partner , Audience Network APAC Japan 鈴木 哲郎氏
左:C Channel マーケティング 鈴木 精介氏
右:Facebook Client Partner , Audience Network APAC Japan 鈴木 哲郎氏
ちなみに、二人が手に持っているのはオーディエンスネットワークのアイコンだそうです!

媒体社・広告主、それぞれのメリットとは

 媒体社と広告主、各立場においてオーディエンスネットワークを利用するメリットは何か。Facebook鈴木氏は次のように語る。

 「媒体社の立場からオーディエンスネットワークの活用を考えると、モバイル広告の収益性の最大化をサポートできる点が、大きなメリットです。また、Facebookの人ベースのターゲティングをオーディエンスネットワークでも利用可能な為、ユーザーにマッチした広告を媒体社のコンテンツの中でも配信することができます。

 広告主の立場では、国内のほか全世界に向けて、Facebookプラットフォームにとどまらない多くのリーチとパフォーマンスを得られる点が大きいでしょう。2016年5月からは動画広告への配信が始まり、さらに出稿できる選択肢の幅が広がっています」(Facebook 鈴木氏)

 広告主にとっては、「全世界」「10億人」というインパクトは魅力的だが、裏腹にどのような媒体に配信されるのか? かえって想像がつかず、心配にもなる。その点について、Facebook鈴木氏は次のような見解を示す。

 「前提として、Facebookは配信先に対して非常に厳格な審査基準を設けています。たとえば、誤クリックを誘発するサイトや偽情報サイトなどは配信対象になりません。安心した状態で国内外への広告配信をしていただけます。配信除外先の設定も可能です。カテゴリ一覧から特定のカテゴリを指定したり、アプリダウンロード元や回避したいサイトのドメインやURLを登録することで配信除外先の指定ができます」(Facebook 鈴木氏)

どんな媒体社、広告主が利用している?

 出稿を検討する広告主が気になるのが、媒体社(配信先)だろう。ラインアップは、世界各国より多岐に亘る。米ニューヨークタイムズや米ハフィントンポスト、英デイリーミラーのようなニュースメディアのほか、Shazam(シャザム)やAPUS(アプース)のようなモバイルのユーティリティ系アプリ、SEGA(セガ)、Zynga(ジンガ)、Wooga(ウーガ)といったゲームデベロッパーなど、名だたる企業が媒体社として名を連ねる。

 国内に目を向けると、残念ながら参画媒体社数は非公開だが、グノシーなどのニュース提供サービスや、ジョルダン乗換案内などのモバイルアプリ、dメニューなどが媒体社として参画している。直近では、2016年12月に女性向けの動画メディア「C CHANNEL」が2016年12月から媒体社として参画するなど、着実にその数を増やしているという。

 では、どのような広告主が利用しているのか? 代表例には、ユニバーサルミュージックが挙げられる。2016年5月から始めた動画広告へのサポートタイミングと同時にオーディエンスネットワークでの動画広告を配信し、ブランド認知度が10%向上したという。

 「広告主は獲得目的の出稿のほかに、ブランド訴求の利用も目立っています。ブランドリーチを目的に活用したユニバーサルミュージックさんが好例です。オーディエンスネットワークの強みは、通常のFacebook広告の手順と変わらず、効率的に運用できる点。Facebook広告と同様、エリア指定もできるので、日本国内に設定すれば媒体社の中でも日本のユーザーのみにリーチが可能です」(Facebook 鈴木氏)

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この記事の著者

遠藤 義浩(エンドウ ヨシヒロ)

 フリーランスの編集者/ライター。奈良県生まれ、東京都在住。雑誌『Web Designing』(マイナビ出版)の常駐編集者などを経てフリーに。Web、デジタルマーケティング分野の媒体での編集/執筆、オウンドメディアのコンテンツ制作などに携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/03/21 13:00 https://markezine.jp/article/detail/26078

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