自動で入札価格を最適化するoCPC配信
――oCPC配信がもたらすメリットを具体的に教えていただけますか。
蘭:oCPC配信は、機械学習によって自動的に適切な入札価格を設定するという特長があります。ユーザーの特性と傾向、コンバージョンのレベルでのユーザーと広告との相性、広告の配信実績をもとに予測モデルを構築して入札価格の計算をしております。
細かなオペレーションをしなくても、広告との相性がよくてコンバージョンが見込めそうなオーディエンスに対して高めの入札価格を設定し、あまりコンバージョンが期待できないオーディエンスには低めの入札価格を設定します。自動的に価格の調整ができるというのが特長です。
小宮:これまでは、パフォーマンスの合うオーディエンスにも合わないオーディエンスにも同じ入札価格が設定され、結果的にCPCやROASの悪化を招くことがありました。しかし、oCPCであれば、広告配信ボリュームとCPAのバランスをとった配信ができます。
広告代理店の設定する目標CPAに、まだ厳密にとはいえませんが、近づける努力をしています。広告代理店の方は、CPAを収束させることを前提としたキャンペーンを手軽にできるようになるはずです。
ユーザーの広告体験を向上させる
――oCPC配信によって、広告代理店が別のところに力を注ぐことができるということですね。
蘭:oCPCの機能を使って『誰に届けるか』までは私たちが最適化します。その先の『どういった情報をユーザーにお届けするか』を広告代理店や広告主の方々に考えていただきたいと考えています。
――ユーザーにはどんなメリットがありますか。
小宮:従来のCPCで高めに入札価格が設定された広告では、その広告に興味を持たないユーザにも配信されてしまいます。しかし、oCPC配信を利用することで、ユーザーと広告の相性を加味した良質な情報としての広告を提供できるので、ユーザーにとっての広告体験がよりよいものになるのではないでしょうか。
――oCPC配信を提供する目的は他にもありますか。
小宮:メディアが獲得効果で評価される傾向があるなかで、スマートニュースは価値をまだ最大化できていないように感じていました。私たちは、みなさまの評価以上にいいメディアだと信じていますが、私たちが考える媒体価値と広告主や広告代理店の方々からの評価にかい離がありました。oCPCを開発したのはそのズレを解消するためでもあります。スマートニュースのメディアとしての価値を最大限に引き出すというのがもうひとつの目的です。