効果測定に関連する基本用語
インターネット広告やウェブサイトの効果測定にあたっては、インプレッション、クリック、ユニークユーザーといった基本用語を理解しておくべきだ。これらの用語については、IABが1997年9月に発表した「測定方法論」、およびその改訂版としてFASTが1999年3月に発表した「広告測定の基本」、FASTとARFが2000年1月に発表した「オンラインメディアオーディエンス測定の原則」、IABが2001年10月に発表した「インタラクティブ広告用語集」、IABが2002年1月に発表して2004年11月に改訂した「広告キャンペーン測定と公査のガイドライン」の解説が詳しい。
インプレッション
クライアントのブラウザーにコンテンツが表示されたことを測定する指標がインプレッションだ。広告の表示はアドインプレッション(ad impression)、ページの表示はページインプレッション(page impression)と呼ぶ。サーバーのログで測定できるインプレッションはサーバーから配信された回数であり、クライアントのブラウザーに表示された回数とは差異が生じていることがある。また、スパイダーやロボットからのリクエストはインプレッションとしてカウントしてはならない。ちなみに、ヒットという概念はページインプレッションとは「クリック率がすべて」ではない。
クリック
広告に対する反応としては、クリックスルー(click-through)、インユニットクリック(in-unit click)、マウスオーバー(mouse-over)があるが、これらを総称してクリックと呼ぶ。
クリックスルーとは、広告をクリックすることによって別サイトのコンテンツにジャンプすること。インユニットクリックやマウスオーバーとは、広告をクリックしたり広告の上でマウスを動かしたりすることによって、別サイトにはジャンプすることなく新しいコンテンツが展開すること。一般的にクリック率(click rate)はインプレッション数に対するクリック数の比率を指すが、ユニークユーザーに対するクリックユーザーの比率を指すこともある。
ユニークユーザー
重複を省いた利用者数をユニークユーザーという。ユニークビジター(uniquevisitor)やユニークオーディエンス(unique audience)とも呼ぶ。厳密なユニークユーザーは登録認証かクッキーによって測定すべきであり、IPアドレスのみによる測定は推奨されていない。ただし、クッキーは個人でなくブラウザーごとに発行されるものなので、クッキーで測定されるユニークユーザーはユニークブラウザーと呼ぶほうが適切だ。
また、ビジット(visit)はユニークユーザーとは異なる概念だ。ビジットはセッション(session)とも呼ばれ、ウェブサイトの訪問者による一連の視聴行動を指す。訪問者によるファイルのリクエストに30分以上の間隔が空いたときは、別セッションとしてカウントする。
