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MarkeZine Day 2017 Spring レポート

良い試合を見せるだけでは足りない!野球・サッカー2大スポーツのマーケティングはどこまで進んでいるのか

リーグやチームのSNSでTwitterが中心となる理由

平地:現在、野球とサッカーではどのようなマーケティングの取り組みを行っているのでしょうか。

濱本:サッカーの場合、昨年の実績で申し上げると最も活用が多く見られたのは、Twitterを中心としたソーシャルメディアです。リーグはもちろん、各チームも注力していました。

 たとえばJリーグでは、昨年6月にゴールシーンのショートムービーをTwitterで配信し、エンゲージメントがかなり変化したという手応えがありました。またチームでいえば、横浜F・マリノス(以下、マリノス)もTwitterやFacebookファン数が増えています。

小林:千葉ロッテマリーンズもメインのチャネルはTwitterですね。Twitterは即時性が高くスポーツなど趣味領域との相性が良いので、コンテンツを一番多く出しているのはTwitterなんです。

濱本:マリノスもまったく同じです。ただ、若い世代や女性ファンを獲得するには、チャネルも多様化していったほうが良いということも感じています。最近ではカープ女子のような女性ファンが話題になっていますが、まだ中心となっているのは男性ファンです。そこでマリノスでは、Instagramと共同によるキャンペーンを日産スタジアムで行い、20代女性に対するアプローチを図りました。

平地:千葉ロッテマリーンズでは、Twitter以外のソーシャルメディアの活用に関してはどうしていますか。

小林:Facebookはコンテンツが継続して残りやすく、ファンコミュニティを作るには非常に効果が高いと感じています。ただやはりTwitterのほうが投稿しやすく、反応も良いため、現状はTwitterが中心になっています。

濱本:ソーシャルメディアは、見込みファン層へのタッチポイントとしての役割が今は大きいと思います。マリノスの場合、TwitterのROIのほうが高いんですよ。そのためマリーンズ同様Twitterが優先されていますが、やはりこれからはFacebookの活用も頑張らないといけないと思っています。

SNSで話題になるコンテンツに求められるおもしろさ

平地:SNSでのファンエンゲージメント強化や新規獲得に向け、様々な試みをなさっていると思います。そこで、反応が良く効果があったコンテンツを紹介いただきます。小林さんからお願いします。

小林:昨年は「非交流戦士マジワラン 阪神戦版『虎ブル発生!本当に強いの?ハンシン半疑!』」という動画が話題になりました。これは毎年交流戦の際に展開している“挑発”コンテンツの一部で、ポスターと共に作成した応援動画です。

平地:この動画、おもしろいですね(笑)。広報的な観点で見たときに、OKなのでしょうか。

小林:そうですね、毎年テイストの異なる挑発ポスターということで楽しみにしているファンの方もいるそうです。挑発といっても喧嘩するわけではなく、「ちょっとおもしろいね、ユニークだね」というところを狙っています。SNS上でも盛り上がっているので、球団としてはOKという判断です。

平地:濱本さんはいかがですか?

濱本:実は昨年行われたマリノス対ガンバ大阪戦で、マリノスの選手がしゅうまい、ガンバの選手がたこやきをサッカーボールのように腕に抱えているポスターを作りました。

 マリノスの本拠地の横浜は、一般的に「かっこいい」「おしゃれ」というイメージがあると思います。そのため、マリノスというブランドもクールさを想定されることが多く、一般的なクリエイティブはそのイメージで制作しているようです。

 ただ、SNSで拡散されることを目指したときに、かっこよさだけではなく、ユニーク性も必要になります。そこで、今回のようなクリエイティブも織り交ぜるようにしています。これに関しては非常に多くの肯定的なご意見をいただきました。

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/05/09 08:00 https://markezine.jp/article/detail/26415

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