Adobeは6月19日(米国時間)、自動的にデータドリブン型テレビ広告のプランニングとバイイングを行うことができる「Adobe Advertising Cloud TV」の提供を発表した。そして同ソリューションは、Adobeが以前買収したTubeMogulが2014年にローンチした業界をリードするソリューションであるProgrammatic TV(PTV)をベースにしている。
これにより、リニア型テレビのライブストリーミング、アドレサブルTV、コネクテッドTV、VOD、OTT(オーバーザトップ)など、あらゆる形態のテレビ広告のバイイングが可能になり、米国の95%以上の世帯にリーチすることができるようになる。
昨今のテレビ広告は、マス広告が主流だった時代に比べるとインパクトを得られなくなっている。Adobe Digital Insightsの最新の広告効果に関する調査によると、テレビ広告が自分に関連していると感じる米国人は3分の1以下(26%)であることが明らかになった。テレビとデジタル、データ収集とその活用、メディアプランニングとバイイングの間に存在するサイロは、視聴者に効果的に訴求しようとする広告主の取り組みを妨げており、今回のソリューション発表はその解決を目的としている。
また、今回のソリューションはAdobe Advertising Cloudの新機能であり、Adobe Analytics Cloudとの統合も行える。そのため、ブランド企業がより的確に従来のリニア型テレビ向け広告をターゲティングできる、ファーストパーティ視聴者データ(マーケティングおよび広告の取り組みから収集した自社ブランドの視聴者セグメント)の利用が可能になる。
マーケターは、オンライン検索によりすでに興味を示しているオーディエンスに向け、テレビ広告のプランニングとバイイングを行える。さらに、有料テレビ事業者、MRI(Mediamark Research, Inc.)、テレビメーカーから得られるデータセットを加えることで、マーケターは個別のオーディエンスに対するプランニング、ターゲティング、バイイング、測定の能力を向上させることができる。
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