Twitterとサイバーエージェントが探る位置情報マーケの可能性
MarkeZine編集部(以下、MZ):これまでサイバーエージェントのAIR TRACKのプロダクト責任者の湊さんと、キリン、ワコールのマーケターに位置情報マーケティングの可能性について聞いてきました(過去記事はこちら)。今回は番外編として、Twitter Japanの比嘉さんにインタビューを行います。まず自己紹介をお願いします。
比嘉:私は現在代理店チームに所属し、主にサイバーエージェントグループを担当しております。具体的には、Twitterの広告売上最大化、Twitterを活用したプロモーションに向けたサポートを行っています。サイバーエージェントに関しては、広告代理店のチームはもちろん、湊さんのようなアドテク部門の方とやりとりすることもあります。
球場近辺の関心高い利用者にアプローチ
MZ:Twitterでは、O2Oを目的としたプロモーションの事例をいくつかお持ちだと聞いています。どういったプロモーションか教えてください。
比嘉:2つありまして、1つ目はDeNAさんが運営するプロ野球球団の経営シミュレーションゲーム「プロ野球ロワイヤル(2017年2月28日にサービス終了)」です。
これまでエリアターゲティングでは、国もしくは都道府県レベルでのセグメントしかできませんでした。しかし、今回のプロモーションでは「球場に足を運ぶ利用者はプロ野球への興味関心が高い」ことを想定し、Twitterの位置座標検索を利用して「球場に足を運んで、野球関連のツイートをした利用者」を抽出。抽出したリストをもとに、キーワードターゲティングとフォロワーターゲティングで配信していきました。
MZ:たとえば、東京ドームの位置情報を追加して野球関連のツイートをしている方ということですか。
比嘉:そうですね。野球は攻守交代があり、間が空くスポーツなので、試合中にツイートする方、タイムラインをチェックする方が多く、とても相性がいいんです。本プロモーションでは実際にCTRは194%増、インストールも186%増加しています。
MZ:クリエイティブで工夫した点などはありますか。
比嘉:このキャンペーンで使用したプロモツイートのクリエイティブや文言は通常時から特に変化を加えていません。つまり、位置情報検索を利用したターゲティング手法に効果があったことを明らかにしたといえます。
湊:球場単位でターゲティングができるのであれば、各球場のホームチームの選手を多く使ったクリエイティブや、場合によってはその日の試合の組み合わせでクリエイティブを作るといったことができそうですね。