両社が協力してオフラインのコンバージョンを計測
MZ:前ページのように、両者が協力していくという話をお伺いしているのですが、どういった経緯から取り組みを進めることになったのでしょうか。
湊:2016年7月にTwitter米国本社にお伺いした際、オフラインのコンバージョン計測を考えているという話を聞いていました。そして、その手段の1つに位置情報があるという話になりました。

米国ではサードパーティーの計測ツールと連携されていると聞いていたので、日本では我々のAIR TRACKが支援できないかと考えていました。
MZ:つまり、Twitterが広告配信を担い、その後の計測面でAIR TRACKが活躍するということですね。
比嘉:米国のサードパーティーツールでは、実際効果が視覚化できているので、それを期待してサイバーエージェントさんと検証を進めるに至りました。
MZ:今回、Twitterさんから事例の紹介がありましたが、両社ではどういったことができそうでしょうか。
湊:Twitterならではの施策ができると期待しています。特にTwitterさんを通じて配信することでクリエイティブの幅が広がると考えています。
比嘉:我々としても、様々な形で施策を行い、フィードバックして、PDCAを回していきたいと思います。特に今回AIR TRACKさんと連携し計測することも可能なため、知見がさらに蓄積できると思います。
O2Oの課題は店舗のオペレーション
湊:AIR TRACKとTwitterを使えば、クーポンなどによる来店効果も取れるので良いと思います。
比嘉:そこに関しては、店舗のオペレーションに組み込めるかどうかですね。店舗のスタッフにオペレーション1個増えるだけでも大変です。以前、映画館でお取り組みをする際、オペレーション1つ増やしたくないという声もありました。
我々としても、現地にいるスタッフに負荷がかからないようにしたい。その役割はAIR TRACKであれば担えると期待しています。
湊:GPSによる計測では位置情報のみであれば、店舗に端末を置かずとも計測できます。ただ、GPS計測をする全てのプレーヤーに共通することですが、複合施設の場合だと何階か、その店にいるかまでは出せないので、そこは課題です。Beaconの導入などはオペレーションが増えてしまいますからね。郊外の店舗などはかなり導入しやすいのではと思います。
興味関心に位置を掛け合わせる
MZ:最後に両社の展望を教えてください。
比嘉:Twitterは興味関心に関することをツイートする方がほとんどです。そこに位置情報を載せることも増えています。我々としては、その情報をもとに広告を適切な形で届けていければと思っています。
湊:昨今位置情報に関連したツールが数多く誕生しています。AIR TRACKのように位置情報をもとに行動履歴を取得するだけではなく、Twitterのような位置情報を使ってマーケティングができるプラットフォームと我々も向き合っていきたいと思います。
私たちのサービスに関しては、より精度を上げたいです。たとえば、意外と住所と緯度経度がずれていることがあるので、それを目視で確認および修正しています。そして、利用者を動かすクリエイティブとは何かはまだまだ理解しきれていないので、利用者を動かすコミュニケーション設計に努めたいです。