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おもてなし業界のデジタルマーケティング最前線

アドテク商品の売上750%増!業界に拡がるデジタルシフトの波、その最前線をウエディングパークに聞く


いまだ強い雑誌広告……ネット広告とは何が違う?

MZ編集部:ウエディング業界は、紙媒体の広告が強いイメージがありますが、ネット広告と比較した時、両者にはどういった特徴の違いがありますか?

大竹氏確かに、まだ紙媒体の広告、特に雑誌広告は強いです。しかし、雑誌広告とネット広告は、それぞれに対するユーザーのニーズと目的が違うと考えています。

 雑誌広告は、結婚を意識し始めた段階から接触するものであり、カスタマージャーニーの最初に存在するもの。対してWedding Parkをはじめネットで結婚式場のクチコミを見ているユーザーは、もっと具体的な検討をする段階にいます。ウエディング業界は基本的に、一見さんのビジネスです。1回きりだからこそネットでクチコミを調べて、より具体的な情報を求めているような検討度の高い人へ直接リーチできるのがネット広告になります

MZ編集部:なるほど。広告費の面でも大きな違いがありますよね。

大竹氏そうですね。アドテクを活用したネット広告を取り入れている企業が、中小規模、地方企業に多いのは、そこにも理由があります。

 紙媒体の広告を戦略的に実施しようとするとどうしても資本力が必要になるんです。ここで頭を抱えている企業が多い。自分たちの力で戦える力をつけていくために、何か武器を手に入れなければ……という危機感がアドテクを活用し始める動機になっていると思います。

MZ編集部:3年前もアドテク商品を活用している企業は、70%が首都圏外エリアの式場だったかと思います。今でもその点は大きく変わっていないのでしょうか?

大竹氏変わっていないです。それに加えて大阪や名古屋、また、地方中枢都市の前衛的な企業は集客の柱として、本気で取り組んできています。これまでウエディング業界では、マーケティングの担当者を設けている企業は非常に少なく、現場の仕事と並行してウエディングプランナーなどが自らマーケティングを行っている企業が多かったんです。こういった理由からマーケティングやアドテクに関する知見があまり蓄積されていないことも、大きな課題でした。

検索クエリの追跡から顧客のニーズを発見!

MZ編集部:Wedding Parkに基本掲載を行っている企業さんとは、ページの閲覧データなど共有されていますか?

大竹氏はい、もちろんです。基本掲載を行っている企業さんには、いつどれだけのアクセスがあるのか、自社ページの状況を自由に確認できるよう、管理画面を提供しています。

 なので、ABテストを実施して、フェアの打ち出し方を試行錯誤してみたり、会場のクリエイティブはこういうものが評判が良いのか!というような形で、当社の営業担当と日々数字を振り返り、次の施策を考えています

MZ編集部:具体的にはどういった施策をやられているんですか?

大竹氏我々が提供しているアドテクの商品群に、Googleの検索クエリが追えるものがあります。今まさに実行中なのですが、これを広告のクリエイティブに活用した事例があります。

 具体的には、まずその会場の検索クエリを追ってみると、「花火の上がる結婚式場/福岡」で検索してページを訪問しているお客様が多いことがわかりました。しかしその会場は、花火のプラン提供を積極的に打ち出していませんでした。顧客のニーズを把握できていなかったので、武器をもっていることにすら気づいていなかったんです。とてももったいないですよね。

 検索クエリは、お客様にとってのキーワード、あるいはニーズを表すものです。そこで結果をもとに、花火に関する情報を積極的に打ち出したり、ディスプレイ広告のクリエイティブを花火がアピールできるものに変更しました。

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全く同じ広告なのにCPAが3分の1に! そのカラクリは?

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この記事の著者

松崎 美紗子(編集部)(マツザキ ミサコ)

1995年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、新卒で翔泳社に入社。新入社員として、日々奮闘中です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/09/12 15:52 https://markezine.jp/article/detail/26994

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