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「AdGang」が選んだ今週の一押しキャンペーン

二度寝ができるのは兵士たちのおかげ 内戦続くウクライナで政府軍への「リテンション」図る目覚ましアプリ

海の向こうでは「戦争とアプリ」が結びついています。といっても、戦うためではなく、自国の兵士を金銭的に支援するためのアプリです。そして、その設計が非常にクリエイティブなのです。海外の広告・宣伝・プロモーション事例情報を提供している「AdGang」からの厳選記事を紹介するこの連載は、毎週水曜日に更新です。

キャンペーン概要

 時期:2017年
 国名:ウクライナ
 企業/ブランド:Come Back Alive
 業種:慈善団体

内戦下のウクライナで生まれた、一風変わった「目覚ましアプリ」

 2014年より、政府軍と分離独立派による武力衝突が続いているウクライナ。欧米寄りの政府軍は、親ロシアである独立派を鎮圧するべく力を尽くしていますが、3年にもおよぶ内戦に国民の関心は薄れてきてしまっているそうで、以前は多く寄せられていた金銭的・物資的な援助も激減しているといいます。

 政府軍の支援活動を行っているチャリティー団体・Come Back Aliveは、前線で戦う兵士たちの存在をいま一度人々に思い出してもらうため、ユニークなアプリ『Wake App in Peace』をローンチしました。

 これは目覚まし機能の付いた時計アプリで、曜日ごとに起床時間を設定し、スヌーズの間隔を決めるという通常の操作に加え、画面の下の方に『1、5、10…』などの数字と『ドル』『ユーロ』『フリヴニャ(ウクライナの通貨)』の3つの通貨を選択する仕様になっています。

 朝になって目覚ましが鳴った時に、ユーザーがスヌーズ機能を使うと、事前に設定した金額が自動的にCome Back Aliveへと支払われます。『こうして平和に眠ることができるのは、国のために戦っている人たちがいるからなのだ』という感謝の気持ちを促す仕掛になっているのです。

 同アプリのアラームの音楽は国内の人気シンガーが歌う子守歌。多くの人に何度もスヌーズボタンを押してもらうため、あえて“二度寝を誘う”心地よいメロディーにしてあります。

 アプリをリリースして以来、この曲はラジオやインターネットで紹介され、300万回以上も流れたほか、2,100万のメディアインプレッションを獲得。寄付の減少を30%くい止めることに成功しました。

 目覚ましアプリのスヌーズ機能を使うという着眼点の鋭いドネーションプログラムでした。

動画はこちら

先週の紹介キャンペーン

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 記事転載元:AdGang

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山田 健介(株式会社PR TIMES)(ヤマダケンスケ (PR TIMES))

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2017/11/01 07:00 https://markezine.jp/article/detail/27367

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