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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

先進的企業が取り組む位置情報マーケティング

「重要なのは、配信範囲」サッポロビールが語る、位置情報活用のすすめ

ヒストリカル配信とリアルタイム配信を併用

MZ:今回、ビヤガーデンにどのような形で送客をしていったのでしょうか。

福吉:今回の施策以外にも、電車内サイネージの広告やWebのバナー広告なども適宜打ちましたし、会場周辺でのチラシ配りなどの告知、メディア向けにオープニングイベントのようなものも行っていました。

 でも実は、継続的にやっていたのはこの位置情報施策だけなんです。

MZ:確かに他の施策だと一定のリーチは期待できそうですが、その分コストも大きくなりそうですね。

福吉:おっしゃる通り、マス媒体で施策を行うとコストが非常にかかります。その中で位置情報による広告は、個別の顧客で会場近辺にお勤めでいらっしゃるとか、通過をしている方たちに効率よく配信できるので、コスト面で見ても魅力的でした。

MZ:配信する際に気を付けた、意識したことはありますか。

福吉:今回、ヒストリカル配信とリアルタイム配信を併用したのがポイントですね。

 リアルタイム配信というのは、会場周辺を通っているタイミングで広告を配信することができるのですが、その人がどの程度の頻度で近辺を通行しているかがわかりません。

 そこで、ヒストリカル配信という特定の範囲に頻繁に訪れている、つまり近辺に勤めているもしくは住んでいるであろう方に対して配信を行う機能も活用しました。リアルタイムに比べ広告接触する可能性が高い上に、ビヤガーデンがオープンしている2ヵ月の間にリピートしてもらえる可能性も高いですからね。

そこに配信して、歩いて来ますか?

MZ:確かに頻繁に会場近辺に訪れている方のほうが高い広告効果が期待できそうですね。ちなみに会場からどのくらいの距離までの方を対象に配信したのですか。

福吉:配信できる範囲ですが、位置情報の活用を考える上で非常に重要なポイントです。媒体社さんからの提案で多いのが、5kmとか3kmなんですが、「今日飲みに行こうか」という時に5km離れていたら行きませんよね? そこで、我々の商圏の限界として考えている2.5kmに設定することをサイバーエージェントさんにはお願いしました。

 位置情報の活用で大事なのは「広告を見た人がどの程度の距離なら実際に足を運んでくれるのか」という最適解を探すことです。もちろん、距離を狭めすぎると、リーチもできなくなってしまうので、そことの兼ね合いも考えなければいけませんね。

MZ:確かに、配信範囲の最適解を探す上で、そのような考え方は必要ですね。

福吉:また、時間帯も結構気にしました。やはりビヤガーデンとなると、ある程度想起する時間が限られます。昼間のランチをしている時間に「今日飲みに行く?」みたいな話をしたり、金曜日の夜に今週末どこに行くか考えたりすると思います。

 一方で、朝の通勤ラッシュの時間帯だと、仕事のことを考えているからあまり効果は期待できないですよね。そのため、12時前後の数時間と、16時以降を中心に配信を行いました。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/03/13 08:00 https://markezine.jp/article/detail/27882

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