※本記事は、2018年4月25日刊行の定期誌『MarkeZine』28号に掲載したものです。
成長が進むロボット掃除機市場
アイロボットジャパン合同会社
マーケティング本部 本部長 山田 毅(やまだ・たけし)氏
1977年生まれ。2001年、松下電器産業(現・パナソニック)へ入社。2007年、パナソニックマーケティング本部にてデジタルカメラ「LUMIX」の営業・マーケティング業務に従事。2014年、ソフトバンクモバイル(現・ソフトバンク)入社。マーケティング・コミュニケーション本部マーケティング戦略統括部にて担当課長として人型ロボットPepperやiPhoneのマーケティングコミュニケーションを担当。2015年、iRobot Corporation入社。2017年、アイロボットジャパン設立にともないマーケティング部長に就任。日本国内における、iRobotのマーケティング戦略を担い、マーケティングコミュニケーション部とプロダクトマーケティング部を統括。
――リサーチステーション合同会社の発表によると、ロボット掃除機市場は今後も急速な拡大が見込まれ、2018年段階で20億9,000万ドル、2023年には43億4,000万ドル市場になると予測されています。この分野を開拓したと言われる「Roomba(以下、ルンバ)」の売れ行き状況はいかがでしょうか。
ロボット掃除機市場は2桁の成長速度で、好調に推移しています。そして私どもの製品も、その中で6割のシェアを持ちながら販売を推進しています。これはグローバル、そして日本市場ともに、ほぼ変わりはありません。地域別で見れば、欧州と米国では非常に高いシェアを誇っています。
――2014年には床拭きロボット「Braava(以下、ブラーバ)」もリリースされました。
ブラーバは、特に日本で受け入れられています。リリース当初は、ルンバと市場を食い合うのではないかと予想する向きもあったのですが、ゴミ掃除と床拭き、それぞれ用途が異なる製品のため、今はルンバの売り上げの上にブラーバの売り上げが積み重なる形で、全体の販売実績を伸ばしています。当社すべての製品の売り上げ台数でいえば、グローバルで2,000万台を突破しました。