会場のどこもかしこも熱気で溢れている
会場は見渡す限り、世界中から訪れた各国の人で埋め尽くされています。人をかき分けて進んでいく。まさに「世界最大級の展示会」でした。
急成長が期待されるスタートアップのブース群では、“金の卵“を発掘しようと目を光らせている多くの参加者の行き交う様子がうかがえます。Web Summitは、スタートアップの成長機会を創出することも目的としており、スタートアップと投資家のリレーション構築に力を入れています。
実際、Web Summit参加後に巨額資金調達を成し遂げたスタートアップは多く、2011年にはUberが3,700万ドル、2014年にはstripeが7,000万ドル、freshdeskが5,000万ドル、FanDuelに至っては2.75億ドルもの金額を調達するに至っています。
メインアリーナでは、コンサート会場を想像させるような最高の演出と、音楽で繰り広げられる様々なショーが行われ、参加者を大いに楽しませてくれています。
Web Summit CEOのパディー・コスグレイブ氏は、メインアリーナのステージ上に何度も登場し、会場を盛り上げていました。Web Summitが世界中からの人気を集めるのは、単に最先端のテクノロジーイベントというだけではなく、こういったCEO自らが一体となって展示会を盛り上げ、参加者を魅了し続けるからかもしれません。
リスボンに魅了された人々を採用するブースもありました。各国からリロケーションしてくる人向けのサポートも万全なようです。
展示会場でのイベントが終了しても、Web Summitはまだまだ終わりません。会場から少し離れた場所では、夕方に「Sunset Summit」夜には「Night Summit」が開催。街の中心部のストリートに参加者は集まり、交流を深めていました。
1万社の中からトップスタートアップが決まるピッチは必見
最終日のクライマックスとなるのが、なんといってもピッチコンペティション。世界中から1万社がエントリーする中から、見事勝ち抜き優勝したのは、イギリス発自動運転のためのソフトウェアを開発している「Wayve(ウェイヴ)」 となりました。
SEKAIBOXメンバーがこの4日間を通じて感じたのが、他の展示会に比べて女性参加者が非常に多いということです。
女性参加者の数も史上最高の人数を記録したようで、なんと参加者の44.5%が女性とのこと。前夜イベントにも多数の女性スピーカーが登壇しました。「Women in Tech」をはじめ、女性にフォーカスしたプログラムがたくさんあることが、女性参加者の多い理由の一つでしょう。
こうして、世界159ヶ国から約7万人が訪れたWeb Summit2018ですが、参加者たちとまた来年リスボンでお会いすることを約束し、閉会となりました。
- 取材協力:SEKAIBOX「SEKAIBOXは新規事業・市場開拓・M&Aを目的とした、セカイのテックベンチャー発掘プラットフォームです」
- 現地取材:菊地 徹
- 記事執筆:荒井 宏之