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小林佳徳のネットメディア通信

第2回 進化するブログ ~プロモーションメディアとしての可能性~

SEM以上の効果を望める?

 もし、実際に広告を出そうと考えているサービスがあった場合、いくらお試しといってもまったく効果が読めなくては出稿の判断がつかないと思います。

「口コミ」効果を期待する場合、利用を考えているメディアにおけるこれまでの実績の中に似たサービスがあれば、それと比較することである程度の効果予測は立てられると思いますが、実績が無い、もしくはもっと定量的な効果数値などが必要な場合には、例えば昨今、代表的な広告方法としての「SEO」、「SEM」と比べてどれくらい良いのか?という点が1つ気になるかと思います。

 これまでに聞いた実績では、1~2週間で、とあるサーチエンジンの「圏外から10位以内にまで上昇」というのがあり、これをSEMによって「検索結果の1ページ目に表示される」というのと同等のコストで実現できれば、かなりコストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。SEOと比べてもとにかく短期間でのランクアップが望めますし、リンク元はそれぞれのブログであるため、そのブログが続く限り記事が掲載され、SEMとは異なる効果も持続されます。

 ランクアップというと先日、自社サービス内での相互リンクによって故意に順位を上げようとしたと判断され(悪質なリンクと認定され)、サーチエンジン八分にされたという事件がありましたが注1)、その可能性も現時点では低いようです(そもそも、ブログからのリンクの価値を見直すということは今後あるかもしれませんが)。

 また例えばあるワードでの検索において検索結果順位を上げようとした場合、このワードを含むサイト数が少ないほど、相対的に掲載されるブログ数の影響が大きくなりその効果は高くなるため、1つの目安として500~1000のブログからリンクされることで目に見える結果が得られるそうです(もちろん、おのおののブログのGoogle PageRankなどとの関連性も今後は注目されるポイントの1つになるでしょう)。

 まだまだこのメディア自体、黎明期ということもあり、各社の内容も特に大きな格差はなく、試行錯誤の段階のようですが、ノウハウは徐々にたまってきているようです。今後は、メディア側ではいかにブロガーが記事として取り上げやすい案件と仕組みを提供できるか=良質なブロガーが囲い込めるかというところと、ブロガー側ではいかに短時間で良質なエントリを書けるか=普段のエントリの中に違和感無く掲載することができるか、というところのバランスが、このメディアがブレイクするかどうかのキーになるでしょう。

 まさにCGMに着目したネットメディアであり、これからの動向には目が離せないのではないでしょうか。

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この記事の著者

小林 佳徳(コバヤシ ヨシノリ)

 1973年山梨県甲府市生まれ。幼少時代にNEC PC6001と出会いコンピュータに興味を持つ。 新潟大学大学院自然科学研究科在籍中にインターネットの可能性に惹かれ、1998年に上京。大日本印刷、ベネッセコーポレーション、と大企業を経験後、livedoor、モバイルファクトリー、イトクロなどのベンチャー企業を経て、...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/10/12 12:00 https://markezine.jp/article/detail/284

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