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「共に価値観を広げるパートナー」中川政七商店がみんなの暮らし日記ONLINEを選んだワケ

 日本各地の工芸メーカーが集まる「大日本市」の規模拡大に伴い、みんなの暮らし日記ONLINEを活用したプロモーションを実施した中川政七商店。今回の発注担当である緒方恵氏に、発注の狙いや実施してどうだったのかについて聞いた。

日本の工芸を元気に 拡大する大日本市

―― 中川政七商店さんが主催する大日本市に関連するプロモーションで、私たちが2017年6月から運営している『みんなの暮らし日記ONLINE』へのご発注をいただきました。数多くのメディアがある中で私たちを選んでいただけたのはありがたいかぎりですが、ご発注のきっかけを教えていただけますか。

中川政七商店 取締役 コミュニケーション本部 本部長 緒方恵氏
中川政七商店 取締役 コミュニケーション本部 本部長 緒方恵氏

 当社は「日本の工芸を元気にする」という理念のもと、日本各地の工芸メーカーの流通の促進・成長と小売店バイヤーへのよりよい商談の場の提供を目的に、大日本市という合同展示会を2011年から開催しています。

大日本市サイト
大日本市サイト

 大日本市は一般のお客様を対象とした展示会ではなく、バイヤーと工芸メーカーのマッチングの場として開催しているのですが、2018年2月の開催から当社とお付き合いがある日本各地の工芸メーカーさんだけではなく、現在お付き合いがなかったとしても審査に通れば参加できるという形式へ変えました。

 そうした背景から、これまでのやり方を踏襲するのではなく色々と試していこうという動きの中で、みんなの暮らし日記ONLINEとも何かできないかと思ったのがきっかけです。

みんなの暮らし日記ONLINEとコラボした理由

―― 累計50万部を超える人気書籍シリーズ資産を活かしつつ、デジタルメディアとしてローンチして一年。正直、PVやUUといったボリュームの面はまだまだこれからといった側面がありますが、そういった中で私たちを選んでいただけた理由はどこにあるのでしょうか。

2017年6月にローンチした『みんなの暮らし日記ONLINE』
2017年6月にローンチした『みんなの暮らし日記ONLINE

 ローンチの際に編集部の皆さんが遊びにいらっしゃって、みんなの暮らし日記ONLINEについての紹介をうけました。みんなの暮らし日記ONLINE自体のコンセプトは書籍のシリーズから引き継がれているという話の中で、実際に書籍をパラパラめくってみるとシリーズ全体の雰囲気だったり、当社の商品が紹介されていたり、中川政七商店の価値観と合っているメディアだなと直感的に感じました。

 そういったやり取りが事前にあったため、私たちの商品と相性が良い読者の方々が多いだろうなという想像はすぐにできました。私たちの商品を好んでくださるであろう読者の皆様に、中川政七商店が大日本市という面白そうなイベントの主催をしている。その中にはまだまだ知らない商品が色々とあるという点をファンに伝えられます。

みんなのシリーズの最新刊『みんなの丁寧な暮らし日記』
2018年5月発売のみんなのシリーズ最新刊『みんなの丁寧な暮らし日記

 そういった相性の良さをベースとしつつ、具体的に提案いただいた主なメニューは大日本市の様子をまとめたレポート記事とみんなの暮らし日記ONLINEで寄稿するインフルエンサーの皆様に、大日本市へ実際にご来場いただき、盛り上げてもらうという2つでした。

 レポート記事は手弁当で制作しブログにアップという方法もとれたのですが、クオリティを担保するためにもプロにきちんとした形でまとめてほしかった。レポート記事が公開されることで、出展社の間でシェアもされるでしょうし「こんな感じだったから、次回は一緒に出展してみよう」と周りの事業者にも説明しやすくなります。もちろん次回の告知にも活かせます。色んな波及効果、いわゆる触媒のような役割を果たしてくれることを期待しました。

みんなの暮らし日記ONLINEに掲載したイベントレポート
みんなの暮らし日記ONLINEに掲載したイベントレポート

 一方でインフルエンサーの方々には、通常のインフルエンサーマーケティングと呼ばれるものを目的としたというよりは、出展社の皆さんにインフルエンサーの方々が実際にどのように写真を撮るのか、どういう言葉でタグをつけるのかなどを実際に見て、体感してほしかった側面が強いです。インフルエンサーの方々が先生役で、お手本を見せていただきそのノウハウを教わりたいなと。

 今回は本番前の前日にプレスデーを設けてその日にインフルエンサーの方々に集まっていただくような段取りにして、出展ブースを実際に回っていただきました。出展社には事前の集会で「本物のインフルエンサーが来るから、しっかり勉強しましょう」という説明もしました。

インフルエンサーさんの紹介例。詳細はこちらへ
インフルエンサーさんの紹介例。詳細はこちらへ

── 大日本市に出展されるような工芸メーカーさんの商品はユニークなので、デジタルと上手く組み合わせれば効果は大きそうですが、そこまで至ってないということでしょうか。

 そうなんです。商品は独自性がある素晴らしいものが多いのですが、発信に対して少々遠慮がちなところがあるように感じてまして。それが非常にもったいないなと思っています。

 良いものを作れば自動的に売れるわけではなく、どうやって情報を届けるのか、お客様の手元に商品が届くのかまでを、自分たちで考えてデザインする力を養ってほしいので。インフルエンサーの方々も最初からインフルエンサーだったわけではないと思いますので、どうすればファンをつかめるようになるのか、実際に見て感じてほしかった。

 対応という意味でも練習でした。記者やインフルエンサーの方にどう対応すればいいのか、どんな質問が来るのか、どのタイミングで写真を撮りたくなるのか、対応の際に手間や時間はどのぐらいなのか……。

 インフルエンサーというと、いわゆるTVに出演しているタレントさんのような方が来るのかと誤解していた出展社もいたので、まずその誤解を解いて自分たちでもできそうだと思ってもらうのが、第一ステップでした。現実を知ってもらいたかったのです。

相性発注からの相乗効果を期待

── これまで目的や狙いを伺いましたが、率直に結果をどう捉えていらっしゃいますか。

 予算は限られているので、予算の割には本当に色んなことをやってくださった印象です。そこは当社も手探りで進めていたので、ありがたかったですね。

 数字的な面が想定よりも極端に低いということはなかったですが、そもそも相性がよいという前提で発注しているので、PVや投稿数などの数字的な面は本件に関しては重視していません。レポート記事に関しては次の展示会の告知の際に活用させていただこうと思っているので、みんなの暮らし日記ONLINEの記事を見て来ましたという方もいらっしゃるかもしれませんね。出展者の意識が変化していくのかどうかも、これから様子見ですね。

共に価値観を広めるパートナー

── 私たち自身単純に広告の掲載先という意味合いではなく、その先にいる読者とのエンゲージメントを高めるのはどうすればいいのかなど、よりパートナーとしての意識が必要になってくるのではないかと感じています。私たちに期待することがあれば教えてください。

 当社はものづくりの会社です。ものづくりの人たちは「みんなの暮らしを良くしよう」と思って腕を磨いています。具体的には当社が販売する布巾はちょっと高いけど、普通の布巾よりも明らかに使い勝手がよくて、気持ちよいから価値があると感じてくれる方々がお客様です。逆に、使い勝手やモノの良さは二の次で価格重視という方には、共感を得られないかもしれません。

 共感していただけそうな方にしっかりと自分たちの価値を届けていきたい。そういった面ではみんなの暮らし日記ONLINEはそういう読者が多いと感じるので、広告主とメディアという従来の関係性からもう一歩踏み込んで、一緒に価値観を広げていけるパートナーとしてご一緒していけたらなと思っております。

 女性向けメディアは乱立しておりますが、広告主としては広告の掲載先として信用に足るメディアなのか、安心してお付き合いができるのかはどうかは、お付き合いをさせていただく上で大変重要なポイントです。

 ブランドを積み上げるのは大変ですが、毀損するのは一瞬。業界内でもブランドセーフティなどの問題について警鐘が鳴らされていますが、だからこそ「このメディアはこういう価値観をもっている」というコンセプトのようなものが見えるところの方が信頼できますよ。みんなの暮らし日記ONLINEとは、編集記事の側面からもご一緒できると思うので、これからも良いお付き合いをさせていただきたいですね。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2018/06/29 07:00 https://markezine.jp/article/detail/28666

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