MarkeZine(マーケジン)

記事種別

「AIを制するものがマーケティングを制す!?」3つの主要AI予測モデルと攻めと守りの効果

2018/09/03 09:00

 「すべてのマーケターにAIを!」をテーマに、私はマーケティング業界内でAI普及活動を行っているが、その活動の一環としてこの連載を開始したい。本連載ではAIに関するプログラミングやロジックの詳細については一切語らない。一方で、文系の人がAIをマーケティングの中でどう活用すべきか、またそれにまつわるAI基礎知識を解説していきたいと思う。なぜなら文系ビジネスパーソンがAIネイティブ人材になること、それがマーケティング業界のAI活用の重要なキーとなると考えているからだ。

AIを制するものがマーケティングを制す

 もちろん理系の方にも読んでいただくのは嬉しいが、この連載は完全に文系のためのものだ。個人見解ではあるが、AIをビジネス、特にマーケティングの世界で活かすキーマンは、文系ビジネスパーソンだと考えている。現在、AIの知識に富んだ人材像はどうしても理系人材や研究職に偏っていると思う。それは文系ビジネスパーソンにまだAI知識が充分に送り込まれていないことを意味するが、私は本連載を通じてこの状況を少しでも打破できたらと願う。

▼POINT
・ビッグデータはヒュージデータ化。人による分析の限界がすぐそこに?
・人によるデータ分析からAI/機械学習による自動化にシフト
・認識系、会話系、実行系AIなどもあるがマーケティングでの即効性を考えるなら予測系AIからがおすすめ

 マーケティングの世界においてもビッグデータの重要性が叫ばれ、各社躍起になってビッグデータ収集に投資を続けてきた。ビッグデータ収集の進行度・成熟度は進み、多種多様なデータの構造化やそれらのデータ統合も高度なレベルで実現ができ始めている。もはや「ビッグデータを越えて、ヒュージデータ(Huge Data)」と言えるほどデータ種類・量が企業内にストックされつつあるだろう。

 私は長くデータ分析の専門家として活動してきた。そろそろ人間の力による分析の限界がきていると感じ始めている。ユーザー行動に関する分析を例にとっても、(1)モバイルアプリ内行動データ、(2)モバイルブラウザ内行動データ、(3)PCブラウザ内行動データ、(4)店舗での行動履歴、(5)過去の購買履歴・CRM傾向データ、(6)デモグラデータ、(7)興味関心データ、(8)YouTubeでの視聴履歴、(9)その他広告のビュー記録、などなど多種多様なデータを取り扱わないと、ユーザーの本当の傾向や予兆を捉えることができなくなっている

 仮に上記(1)~(9)のデータを統合できたとして、人間の分析官は個々の顧客の傾向や予兆を本当に正しく解明できるのだろうか? 少なくとも私はNOであると判断し、AI/機械学習にその役目を引き継ぐ動きを早々にし始めていた。

 量/種類ともに膨れ上がるヒュージデータ時代において、人間によるデータ分析はよほど優れた一部の分析官にしか務まらない業務になるかもしれない。すこしの経験やスキルを持つ人間にとっては大変な重荷となるはずだ。一方で、AI/機械学習(ここではディープラーニングを含む機械学習全般を「AI/機械学習」と呼ぶことにする)は、ヒュージデータ時代だからこそ生き生きと能力を発揮する。前述の(1)~(9)のデータを人間により統合し、AI/機械学習に適切なお題と共にデータを渡し学習させれば、ただしい傾向・予兆を表す「予測」を出してくれるのだ。さらにAI/機械学習は24時間/365日むらなく働ける。人間よりもただしい予測を常に自動的に出してくれるのだから、これに頼らない理由はない。

 これまで勘や経験で予想していたものが、的確に根拠のある形で「予測」できるようになる。つまりマーケティング事案について、先回りでより正しく判断できるようになるのだ。「AIを制するものがマーケティングを制す」、この考え方が決して大げさでなくなる日が近いはずだ。

 では、マーケティングへのAI活用の具体例を見ていこう。

※この続きは、会員の方のみお読みいただけます(登録無料)。



  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • プッシュ通知を受け取る

All contents copyright © 2006-2018 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5