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MarkeZine Day 2025 Autumn

文系のためのAIマーケティング教室

「AIを制するものがマーケティングを制す!?」3つの主要AI予測モデルと攻めと守りの効果

AI予測モデルによるAIマーケティングの具体例

▼POINT
・AI予測モデルは、具体的な活用出口の設計が重要だ
・LINE、広告、メール配信の最適化やウェブ接客・パーソナライズへの活用がおすすめ
・予測ダッシュボードや業務システムへの組み込みも行いたい

 攻めと守りの両面でAIマーケティング活用について説明をしてきたが、もう一歩進んだ具体的なAIの活用出口についても最後に話しておきたい。優れたAI予測モデルを作れても、マーケティングチャネルや顧客との接触点に組み込まれていなければ威力は半減することは簡単に想像がつくだろう。しかし、実は世の中の多くのAI実証実験は、AIモデルを作っただけで、具体実行チャネルや業務システムにまで組み込まれているものではないことが多いのだ。マーケティング分野におけるAIモデルの活用出口としては、次のような例がある。

・顧客未来予測のリスト出力
・LINE、広告、メール配信の最適化活用
・ウェブ接客・パーソナライズ
・トレンド予測ダッシュボード
・異常検知ダッシュボード
・業務システム連携

 LINE、広告、メールなどのマーケティングアクションを最適化するためにAI予測モデルを活用したり、ウェブ接客やパーソナライズのシナリオ実行のために予測スコアを利用することができる。また、顧客の未来予測スコアをリスト出力するAPIを作れば、各種マーケティングツールからの読み込みをすることも可能だ。

 マーケターのためのダッシュボードレポートをAI予測値から作ることもできる。これまでのダッシュボードレポートは過去の結果分析が主だが、顧客行動や時系列予測値を見える化し、マーケターや経営者の意思決定の後押しをすることもできる。

 また、異常検知のシグナルを業務システムに直結させることができれば、人が介在することなく異常時におけるオペレーションの切り替えも自動化することもできるだろう。

 これらはマーケティングにおける出口活用のあくまで一部の例にすぎない。冒頭で述べたとおり、文系ビジネスパーソンがAIネイティブとなれば、AIエンジニアやデータサイエンティストに適切なビジョンと指示を与え、各企業内における最も大きなビジネス課題に対しAIという技術・武器を大いに活用できるようになるだろう。その後押しとして、この連載が少しでも役に立てれば大変嬉しい限りだ。

 私は「すべてのマーケターにAIを!」をテーマにこれからも活動を続けていく。その一環としての本連載だ。記事のシェアや感想といった形で応援していただけると大変な励みとなるので、ぜひお願いしたい。

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2018年10月26日(金)に、マーケジンアカデミー『超入門!文系ビジネスマンのためのAI/ディープラーニング教室』を開催します。AIを活用できる人材の育成を目的とし、ビジネスサイドの視点からの“数式・コードを一切紹介しない”文系ビジネスパーソン向けの超入門講座です。詳細・お申込みはこちらから!

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この記事の著者

野口 竜司(ノグチ リュウジ)

株式会社ZOZOテクノロジーズ VP of AI driven business 文系AI人材として様々なAIプロジェクトを推進。AIによるビジネス推進とAIネイティブ組織作りに力を入れている。大学在学中に京都発ITベンチャーに参画し子会社社長や取締役として、レコメンド・ビッグデータ・AI・海...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/09/03 09:00 https://markezine.jp/article/detail/28869

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