ネット通販市場の伸びに対して、運送業界における人手不足が深刻な社会問題として表面化してきており、人々の物流に対する意識が変わりつつある。一方で、大手通販サイトのAmazonでは、年会費を支払ってのプライム会員になれば都度のショッピングでの送料が無料になるような特典を打ち出し、他にもヨドバシカメラでは独自の物流網を構築し「全国送料無料」を打ち出している。送料を無料にすることは、値ごろ感や安心感を顧客に与え、そして多くの顧客を自社サイトへ誘引するための引き金となっていることは想像できるが、ネット通販の利用者は送料が無料であることをどれだけ重視しているのだろうか。また、送料が有料になったとき、果たしてその商品の購入に影響はあるのだろうか。過去1年以内にネット通販を利用した人を対象に調査を行った。
※本記事は、2018年8月25日刊行の定期誌『MarkeZine』32号に掲載したものです。
ネット通販利用者の7割がMAU
ネット通販利用者(過去1年以内に利用経験がある人)に、購入頻度を聞いた。「週1回以上」は約16%、そして「週1回未満〜月1回」は52%であることから、ネット通販利用者の約7割がMAU(Monthly Active User)といえよう(図表1)。
そして、利用頻度別にネット通販の購買特性を見ると、利用頻度が高い人ほど、より安く購入できるサイトを探索する行動や、お気に入りへの登録、送料が無料になるように購入金額を調整する、といった比率が高まっていることがわかる(図表2)。
▼調査レポート
『ネット通販の利用状況を調査!送料はいくらまで許せる?』(HoNote)