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ユーザーのリアル行動をアプリでポイント化/東急電鉄×セガゲームスによるシームレスな顧客体験とは?

"いつもと違う朝"の体験で満足度向上を狙う

――当初の目的であった混雑緩和の改善はどの程度達成できているのでしょうか?

片貝:キャンペーンに参加していただく際、「普段の電車利用時間帯」についてのアンケートを実施しているのですが、現時点で、キャンペーン参加前と比べて利用時間帯が早くなったお客さまはピークの時間帯1時間あたり約1,500人いらっしゃいます。これまで行った混雑緩和を目的としたソフト施策としては、最も手応えを感じています。

 定性調査においても、「30分~1時間乗車する時間帯を早めただけで、いつもと全然違った朝が送れるようになった」などポジティブなご意見をいただいています。中には、これまでと比べて1時間半以上も早く電車を利用するようになったという方もいらっしゃいます。

――最後に、両社の今後の展望や目標をお聞かせください。

伊藤:我々が常に目指しているのは「コンテンツを通じてどう人を動かすか」ということです。昨今のマーケティング業界では、情報過多な世界であってもユーザーに選んでいただくため、ハイコンセプトで共感を呼び、ユーザーの心を動かすような戦略が求められています。これまでのような「バナー広告を少し工夫すればクリックしてもらえる」がもはや通用しない時代です。効率だけでなく、共感してもらえるようなストーリーがそこにあるかどうかが問われていると感じます。

 セガゲームスは長きに渡ってゲーム事業を展開していますので、ゲームをはじめとするコンテンツづくりのノウハウに対しては自信があります。これからは、そのコンテンツ力を活かして日常生活全体にユーザーの体験をデザインしていくようなことができたらと考えています。

 具体的には、様々な企業さんとのコラボを通じた顧客体験(CX)の創出ですね。既に水面下で動いているものもありますが、教育や金融など、ゲームとは関わりが薄いように思われるような企業さんと手を組み、ブランディングをはじめとする企業のマーケティング課題をゲームの力で解決していければいいなと思っています。

片貝:目指しているのは、東急線の朝の通勤イメージを変えていくこと。そのために、より多くのお客さまに「グッチョイクーポン」を利用していただき、充実した朝の時間を過ごしていただけたらと思っています。継続して利用していただく中で、早起きすること自体にお得感や喜びを感じていただければ、東急線に対する満足度にもつながっていくはずです。

 数字での当面の目標は、とにかくキャンペーンの参加者数を増やしていくことです。現在その数は4万人ですが、「東急アプリ」自体のDL数は60万以上。母数を考えれば、参加者数を伸ばしていく余地は大いにあります。「アプリを持っている方全員に参加していただく」くらいの勢いで取り組んでいきたいですね。そのためにも、日々お客さまのニーズを探求しつつ、提供するクーポンのブラッシュアップなどに注力していきたいと思います。

――どうもありがとうございました。

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この記事の著者

富安 純人(編集部)(トミヤス スミト)

MarkeZine編集部
上智大学ポルトガル語学科卒業後、新卒で翔泳社に入社。プライベートではサッカーブログを運営し、週末は寝る間も惜しんでサッカーを観る欧州サッカーオタク。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/11/12 09:00 https://markezine.jp/article/detail/29413

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