デジタルによるカスタマーサポートで超アナログ業界に新しい風を
「超アナログ業界におけるZendesk Chat活用」と題したセッションに登壇したのは、内外装建材をはじめとした建設資材の販売、施工などを手掛ける野原ホールディングスの篠原明子氏。創業420年という長い歴史を持つ同社にはある課題があった。それは、“超アナログな文化”で、業界全体での課題でもあった。アナログなコミュニケーションは、現場担当者間ではフレキシブルな対応ができるというメリットはあるものの、「電話口の言った言わない問題」や日常的に発生する二度手間などの非効率な業務フローが改善されることなく続いていた。
「工事業者様向けの資材販売サービスを新規で立ち上げる中、新しいカスタマーサポートの形を検討し始めました。そこに求めたものは、ウェブサービスだけれども『ヒトを感じさせるサポート』でした。しかし、カスタマーサポートのリソースが不足していたため、電話対応サービスではなく、チャット対応サービスの導入を進めました」(篠原氏)
検討の結果、クイックレスポンスや問い合わせの一元管理、ナレッジの蓄積が容易に行えるという点を評価し、Zendeskの導入に至ったという。ツールに合わせた業務設計などのハードルはあったもの、2015年秋にプロ向け建材ECサイト「アウンワークス」をリリース。そして同時に「Zendesk Chat」を活用したカスタマーサポートを開始した。
Zendesk活用の4つのポイント
「KPIとしてチャットサポートの初回応答時間と会話の平均応答時間を設定していたが、約半年で達成することができた」と篠原氏。導入から3年が経った現在ではカスタマーサポートのメンバーも増え、安定した運用が可能になっているという。
篠原氏によると、Zendeskの活用のポイントは次の4点。
・走りながら考える
・小さな改善を重ねる
・仲間を作る
・専門家の支援を得る
篠原氏は「私達の新しい挑戦が、愛すべき超アナログ文化である建築業界に少しでも新しい風を吹かせることができればと考えています」とセッションを締めくくった。