カスタマージャーニーで一貫した顧客理解を実現
データ統合における5つの課題について語った大内氏は、セッションの終盤で、これらの問題を解決するソリューションとして、コニカミノルタジャパンの「カスタマージャーニーDMP」を紹介した。
「カスタマージャーニーDMP」は、アクセス解析ツール「RTmetrics(RTメトリックス)」の開発実績のあるオーリック・システムズと共同開発を進めている。同社が構築したプラットフォームをもとに、コニカミノルタジャパンが最適なUIを実現する形でパッケージ化を目指している。同ソリューションは、2019年春にリリースされる予定だ。
大内氏は、同ソリューションの主な特徴として次の3点をあげた。
- データ分析結果を、カスタマージャーニーとして表現可能
- アジャイル分析に最適な高速データベースプラットフォーム
- GUIベースでの簡易分析が可能(SQL不要)
同ソリューションを活用することで企業は、収集・分析・施策実行に至るまでを、様々なツールと連携させながら進めることが可能になる。たとえば、セグメントリストを抽出し、MAツールと連動して広告アクションを起こすなどだ。
「一言で表現するならば、『カスタマージャーニーを実際のデータとして検証できるソリューション』。顧客行動の可視化と、安全・信頼を担保するという部分でこのDMPが期待に応えていければと考えています」(大内氏)
「顧客中心」の体制づくりを今後も支援
大内氏は続けて、「データの統合において重要なのは『顧客理解』と、それを実現するためのチーム作り」だと改めて強調した。SQLのデータベースは表列で集計することに長けている一方で、時系列で顧客を捉えることはあまり得意ではないことを指摘。「線」で顧客をしっかりと理解できる環境を構築することが、今後重要になってくると述べた。
実際に、コニカミノルタジャパンが過去に開催したワークショップでは、顧客行動を可視化したツールを用いたところ、参加者に新たな発見や気づきが生まれたそうだ。同社はまた、GDPRなどの個人情報保護への対応についても、欧州市場へ展開しているコニカミノルタの経験をソリューション・メニューとして提供していく予定となっている。
最後に大内氏は、「弊社では、『6 Values』と呼び、大事にしている6つの信条があります。その中で私が最も好きなのが、顧客中心を意味する『カスタマーセントリック』の考え方です。コニカミノルタジャパンの一員として、企業のプロジェクトにおける顧客中心の取り組みをサポートしていきたいと思っています」と語り、セッションを締めくくった。
コニカミノルタジャパンでは、同セミナーイベントのフォローセミナーを2019年2月下旬に開催する予定となっている。詳細はこちら。