Advertising Week New YorkでGoogleは何を語るのか?
今年の「Advertising Week NewYork(以下、AWNY)」は、10月1~4日の4日間に渡りニューヨーク・マンハッタンの中心地にあるリンカーンスクエアで開催されました。大型のシネマコンプレックスを丸ごと借り切った会場では10のテーマごとに会期中300に近いセッションやイベントが開催されました。
私はGoogle アナリティクス360のセールスパートナー企業であるアユダンテのコンサルタントとして、Googleが主催する様々なカンファレンスに参加しています。毎年開催されるGoogleの主要広告主や代理店が中心に参加する「Google Marketing Live」やGoogle アナリティクスと広告系プロダクトのパートナー企業が中心に参加する「Partner Summit」など、プロダクト側企業の主催で行われるカンファレンスは主にサンフランシスコを中心とした西海岸で行われることが多く、プロダクトの最新情報や活用事例などの情報に触れることができます。
一方で、ビジネス・マーケティングの領域は東海岸のニューヨークが中心になります。Google社においても西海岸では主催企業として情報発信を行う側ですが、ここ東海岸のニューヨークはGoogle社自身のマーケティングの場でもあるのです。そして、ツールの技術やプロダクト側の情報だけでなく、その活用先であるビジネスやマーケティング領域の情報にもバランスよく触れることが重要です。
私がAWNYに参加する一番の目的は「Advertising Week New YorkでGoogleは何を語るのか?」を確認することです。ここからGoogle社が自らのターゲット市場に対して何を発信するのかを知ることができるのです。
本レポートでは、私が参加した注目の3つのセッションを紹介します。昨年に比べ、今年のGoogleのセッション構成の大きな変化としては、“Google Cloud Platform(以下、GCP)”の責任者が登壇しGoogle Cloud領域でのデータのマーケティング活用について議論するセッションが組まれていたことです(昨年のイベントレポートはこちら)。広告・マーケティング領域でのデータ活用がますます本格化する流れの中で、“AdWeek”においても広告やアナリティクスだけでなくクラウド領域も含めたプラットフォーム活用を促進したいGoogleの意欲を読み取ることができます。
本稿で紹介する3つのセッション
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「Intent is Redefining the Marketing Funnel : A New Formula for Growth」
Google アメリカのPresident Allan Thygesen氏が昨年に引き続き登壇し、マーケティングのデジタル化とモバイル化によって変化する消費者の行動が、従来のマーケティングファネルにもたらす変化について言及。その変化を捉え、今後の成長のために必要な新しい方法について共有しました。 -
「The Next Chapter for Today’s Storytellers」
こちらも昨年に引き続きGoogleのVise President Tara Walpert Levy氏が登壇。YouTubeがマーケティング活用にもたらす新しい価値と、その具体的な取り組みについて語りました。 -
「Marketers in Conversation : How to Get More Value from Your Data」
Google Cloud の Global Strategy Lead、Michelle Kraemer氏がモデレータを務め、実際にマーケティングのデータ基盤としてGCPを利用しているユーザー企業担当者4名を交えてパネルディスカッションを行いました。各企業におけるGCPでのデータ活用ケースの中で課題と解決、組織など様々な論点で議論が展開されました。