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パ・リーグが広告マネタイズに注力、Twitterとコンテンツパートナーになる理由

動画再生数が以前の1,5倍に

MZ:実際に取り組みを始めた結果はいかがでしょうか。

荒井:目標の数値に対してはまだこれからというところですが、直接Twitter上にアップするようになって以降、動画再生数が非常に伸びています。

北野:動画再生で言うと、2017年4月から10月にかけて行われたペナントレース中の「パ・リーグTV」アカウントによる動画再生数は全体で1,000万強だったのですが、今年はまだシーズン終了する前にも関わらず、既に1,600万回を超えています。

MZ:園部さんはいかがでしょうか。

園部:自分たちがオーガニックではなかなか露出しきれなかった方々に対し、広告主の皆さまの力をお借りしてパ・リーグのコンテンツを届けられるので、ファンを増やしていく上では非常に有効的だと思います。

荒井:また、これまでは「パ・リーグTV」にどう流入するかという観点でTwitterを活用していたわけですが、今回動画を外部メディアに露出する取り組みをした結果、「パ・リーグTV」への流入数はほとんど変わっていませんでした。自分たちが懸念していた点はクリアになりましたね。

 あとは映像コンテンツを作る上で、この取り組みがあったからこそ、有効活用できるコンテンツがあることにも気づきました。「パ・リーグTV」においては、ライブの試合中継の価値が一番高いわけですが、クライマックスシリーズが終わればその配信はなくなります。

 そのため、オフシーズンにどのようなコンテンツを届けるかはとても大きな課題で、実際に収益が落ちる傾向も把握していました。

 しかし今回Twitter上で話題になるエンタメ要素の強い動画の制作ノウハウを得ることができました。そうした映像をオフシーズンにもTwitterで出していきながら、新しい広告主の開拓、ファンへの新しい価値の提供をしたいと思っています。

良いコンテンツを作り続けることを最適解に

MZ:最後に、今後の展望を教えてください。

園部:今荒井が言っていた、オフシーズンにおけるコンテンツは、制作に手間とコストがかかります。これまでは、そういった動画の費用対効果を計るのは難しかったんです。しかし、今回Twitterさんとのパートナーシップで制作したコンテンツをマネタイズできるかどうか判断基準にすることができます。今後はレギュラーシーズンの試合映像以外のオリジナルコンテンツにもスポンサーさんを募っていきたいです。

 今年は手探りで進めていった感じもあったので、オフシーズンにレギュラーシーズンの計画を立てながら、ターゲットを絞ってセールスしていけたらと思っています。来年は今年の倍の売上を記録したいです。

北野:“倍”とお話しいただきましたが、事実としてTwitterのグローバルにおけるインストリーム動画広告の収益は、2017年の上半期と比べ倍に成長しています。そのため、提供いただいているコンテンツの幅を広げ、広告事業も広げていけたらと思っています。

 個人的には、色々な試合の映像を使ったコンテンツもそうですが、野球選手をキャスティングして裏番組みたいなものを作ったりできたらおもしろいのでは、とも考えています。

荒井:僕らはパ・リーグの6球団からインターネットの配信権という、今後伸びる可能性のある有力な権利を預けてもらっているわけですので、収益も最大化し、ファンも増やせる取り組みをもっと推進していきたいです。

 また、今後もお客様に楽しんでもらうコンテンツづくりや番組作りはしつつも、そのコンテンツに価値を感じてくださる企業様との取り組みを加速したいですね。お2人は倍と言っていましたが、10倍ぐらい取っていきたいです。それだけ可能性のある取り組みだと思っています。

 そして、このパートナーシップのファーストランナーになるべく、良いコンテンツを作り続け、当社のミッションであるパ・リーグのファン獲得も達成していきます。

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/11/22 08:00 https://markezine.jp/article/detail/29704

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