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ボルボの“フラグを逃さない”コミュニケーション設計/8年に一度の購入タイミングを逃さない方法とは?

Webで掴んだ“フラグ”を逃さない

――それは随分違いますね!

関口:圧倒的に「Webでの接点」が購入を左右するようになっているんですよね。裏を返せば、お客様の気持ちは、ディーラーに足を運ぶというリアルなアクションが取られる前に、Web上でかなり決まっているということです。当然、我々はそのWeb上の行動をぜひ把握したいですし、前述のように購入サイクルが非常に長い商品なので、これまでも細かく中間KPIを設定してナーチャリングに注力してきました。

 8年に一度といっても人生で4、5回は買う商材だと思うと、潜在ユーザーへのアプローチはもちろん大事ですが、同時に「買い替えのタイミングを逃さない」ことが大事です。今、KARTEを導入して、購入した方のパターンや、その人それぞれのきっかけとなった“フラグ”がだんだんわかるようになっています。またKARTEを使うと、Webサイト上でリアルタイムにポップアップなど様々な施策で柔軟にコミュニケーションができますが、それは既存のマーケティング手法にはない特長なので、とても助けられていますね。

――なるほど。今おっしゃった“フラグ”をはじめとして、購入のきっかけを捉えるには、どうされているのですか?

関口:これがとても難しいところで、いわゆる購入に向けたファネル移行のセオリー通りにいかないのが自動車業界です。大まかにご説明すると、きっかけの過半数は車検や、事故・故障などのアクシデントが該当します。これはマーケティングで狙えるところではないので、我々が注視しているのは、購入きっかけの2番、3番目に比重の大きい「ライフステージの変遷」にある方々と、「ボルボが好き」という方々を捉えることです。

人生に寄り添う自動車ブランドへ

――ライフステージの変遷をどう捉えるかが、既存顧客のリテンションに非常に有効だと?

関口:そうですね、後者のブランドビルディングには普段から腐心していますし、前者の“タイミングをどう捉えるか”という点にはKARTEはとても有効です。たとえば当社のWebサイトには、チャイルドセーフティーに特化したページがあるので、そうしたページを閲覧されていたら「お子さんが生まれたのでは」と推測できます。その場合には、KARTE上で施策(アクション)を作りWebサイトで配信する機能がとても役立っていますね。

見積もりシミュレーション時の車種診断施策
顧客毎の診断結果もデータとしてKARTEに蓄積される

関口:もっというと、Web上の動きを追うことで、まだ一度も買っていただいていない潜在顧客の動向も、既存顧客と同じくらいの規模で把握できます。これからは、そういった方々のフラグも逃さないようにしたいと考えているところです。

――なかなか難しい自動車業界にあって、ボルボが自社の強みを活かしてさらに顧客との関係構築に動かれている様子がよくわかりました。最後に、今後の展望をうかがえますか?

関口:ブランドビルディングも、既存顧客や潜在顧客のライフステージ変遷を捉えることも、まだまだ道半ばなので、今後も地道に力を入れていきたいです。KARTEを導入してからまだ間もないですが、2018年3月からはWeb起点のお客様に関しては成約までの行動履歴をすべて追えるようになり、その数が相当数貯まってきています。いわば「正解」データともいえるこの行動データは、非常に重要な顧客情報です。その中で、「どういうフラグが立てば、ご成約に結びつくか」という分析も進んでいます。

 デジタル上でわかること、そしてアナログな接点から得られることを掛け合わせて、今後も様々なタイミングで、「ボルボは、自分の人生に寄り添っていてくれているんだな」とお客様に感じていただけたら嬉しいですね。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2018/12/06 10:00 https://markezine.jp/article/detail/29749

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