フィードフォースは、12月18日(火)、「FeedTech2018」を開催した。同イベントは今回で3回目。「データフィード革命~デジタルアセットでマーケティングを変える~」をテーマに、業界のキーパーソンたちが今後のデータフィード広告の現状と未来について語った。
オープニングトークには、同社 代表取締役の塚田耕司氏が登壇。はじめにデータフィードを取り巻く環境の変化について言及。データフィードが注目されるようになった大きな要因は「スマートフォンの登場による環境変化」だという。
「インターネットの歴史を振り返ると、ポータル時代、検索時代を経て、スマートフォン・SNSの時代になった。かつてはポータルサイトでの露出が重要な時代もあったが、今はどこか一ヵ所にトラフィックが集中するのではなく、人々の目的や場所、時間に応じて、様々なSNS、アプリ、Web等を利用するようになったことで“接触の断片化”が起きるようになった。
情報を提供する側としては、1ヵ所ではなく、多くの様々な場所に人々が求める情報をタイムリーに届けることが必要になった。それをシステマティックに実現するために、データフィードの技術が用いられる。つまり、スマートフォンの登場による環境の変化によって、データフィードも大きく成長していきた」(塚田氏)
また、データフィードの普及には、広告の進化も大きく影響しているという。フィードによるリターゲティング広告で大きな成功を収めたCriteoをはじめ、Facebook、Instagram、Google、Yahoo! JAPAN、LINEと、今では各プラットフォーマーがフィードを活用したダイナミック広告やバーチカル広告を提供している。
「今日現在も、その勢いはさらに増している。引き続きプラットフォームの広告の進化が、データフィードの普及を後押ししているのは変わりないが、そこに機械学習の進化という大きなトレンドが加わってくる。適切な人に適切な場所で、適切な情報を届けるという、理想の状態の実現を技術的に裏で支えているのがデータフィード、という構造だ」(塚田氏)
そして、データフィードの進化を理解するための4つのトレンド「マルチプラットフォーム」「シームレス」「バーチカル」「SMB(Small and Medium Business)」が紹介された。4つのトレンドになぞらえると、SMBが流す大量のバーチカルな構造化データが目的によってシームレスに結合しながら、最終的にはユーザーの様々なデバイスに届けられる未来が近づきつつある。
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マルチプラットフォーム
ユーザーが情報に出会う入り口は分散化に加えて、スマートフォン、PC、タブレット、Google Homeなどのホームデバイスなど、ユーザーが利用するデバイスも分散化している。増え続けるユーザー接点に対応しつつ、いかにタイムリーに情報を届けるか。この課題に応えるのがデータフィードの役割だ。 -
シームレス
複数のアプリケーションをまたいで有機的につながることで、ユーザーに豊かな体験を提供していく流れが生まれていく。ユーザーを取り巻く情報を常に新鮮なものにしておくためにも、データフィードが活きる。 -
バーチカル
Googleのようなプラットフォーム上では、目的に特化したバーチカルサーチが、検索結果の上位に配置されることが増えてきている。データフィードおよび構造化データを直接プラットフォームに送ることで、プラットフォーム上でダイレクトに検索されることになる。これは今後、ビジネスに大きなインパクトを与える。 -
SMB
中小企業が構造化データをアップする主体になる。誰もが簡単に構造化データをアップできる環境が整うことで、構造化データが大量に流通する世界に突入する。
では、このような未来に対して、企業はどんな準備をすべきだろうか。塚田氏は「企業が持っているデジタル情報を、資産(デジタルアセット)としてしっかりと管理し、プラットフォームへ適合させて、流通させていくのが重要」だと指摘する。
「今、多くの企業は、経営課題として、デジタルトランスフォーメーションに向き合っている。データフィードや構造化データをはじめ、企業が有するデジタルアセットの活用は、企業のデジタル化の両輪となる。単なる技術的な一つのトピックではなく、これかの経営上の重要なテーマの構成要素の一つとして考えていきべきだ」(塚田氏)
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